2025.05.17
呼吸の改善によるボディビル競技への好影響

こんにちはTOMOAKIです。
しっかり吐ける、吸えるということは
トレーニングフォームの改善や動作の安定性だけでなく
ポージングをとった時の見栄えにも影響すると考えます。
ポージング指導をしていて
うまく肋骨周りの動きが出ていないと
ミッドセクションのコントロールや
胸郭を広げるような感覚が掴みにくいように感じます。
今回は、呼吸筋トレーニングが
ナチュラルボディビルダーの筋力や
体組成に与える影響を調べた最新論文を紹介します。
参考文献:
Effects of inspiratory muscle training on 1RM performance
and body composition in professional natural bodybuilders
研究内容
研究の対象は、国際大会に出場経験があり、
週5時間以上・トレ歴5年以上というハイレベルなナチュラル選手14名。
この選手たちを、通常のトレーニングを行う対照群と、
IMTを追加する群に分けて6週間比較しています。
※IMTとはイギリス製の抵抗付き呼吸筋トレーニングデバイスです。
詳しくはこちらより

IMT群は、POWERbreathe® Classicを使って
最大吸気圧(MIP)の40%で、
1日2回・30呼吸×6週間のトレーニングを追加、
栄養もトレーニングも統一された条件での介入です。
結果は、ベンチプレス1RMはIMT群で+14.39%、
対照群の+9.43%を明確に上回り(p = 0.012)、
さらにFVC(努力性肺活量)、FEV1(1秒量)、MIP(最大吸気圧)、
MEP(最大呼気圧)といった呼吸機能もすべてIMT群で有意に改善しました。
筋肉の発達面でも、肩・胸・腕・首の周囲径が明確に増加し、
腹囲も減少していました(体脂肪率は変わらず)。
つまり、呼吸筋の強化が上半身の出力や筋肉の見た目にまで
好影響を及ぼすことが、この研究で明らかになりました。
考察
呼吸のトレーニングを取り入れることで
肋骨や横隔膜などの動きもしっかり出て
胸も自然と張りやすくベンチのアーチが出しやすくなったり、
腹圧の量が増してより安定したフォームとなるのかなと思います。
また空気がより多く入れば胸郭も広がり
体の厚みが増して見えたり、
胸椎進展、肩甲骨も下がりやすく
肩が上がったような力んだ感じが減ったりして
姿勢にも好影響で見栄えもよくなるのかなと考えます。
まとめ
呼吸が改善し胸が自然に張れて
肩が上がりにくい状況が作れれば
トレーニングフォームに加えて
普段の姿勢やポージングをとった際の
見栄えにも好影響になりそうです!
呼吸が浅いと感じる方は
手軽な代替案としては風船を膨らますなどの
練習を取れ入れてみると良いかもしれません。