2024.12.12
振動刺激と音響刺激の効果について

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は健康な人の姿勢制御に対する振動刺激と音響刺激の効果についての
論文を引用していこうと思います。
論文
本研究では、様々な音響・振動刺激法、およびその組み合わせが
健常者の静的直立姿勢に及ぼす影響について、これまでの文献をすべて収集、整理、考察することを目的とした。
さらにこの研究は、姿勢の安定性に対する介入の有効性を向上させる可能性のある
これらの刺激の重要な特徴があるかどうかを明らかにすることを意図している。
合計33件の論文 (振動刺激に関する24件、音響刺激に関する9件) を分析に含めた。
結果として、両方の刺激がバランスにプラスの効果をもたらすことがわかったので、
従来のアプローチにこれらの代替アプローチを合わせるためにさらなる研究が必要である。
振動刺激に関しては、不安定化すると思われる深部の固有受容刺激よりも、
皮膚受容器への刺激に主なプラスの効果が認められた。
実際、低周波(30Hz)の方が良い結果が得られ、これは皮膚受容体、特にマイスナー小体の早期活性化を促進する可能性があり、
よりゆっくりと活性化される神経筋紡錘よりも効果的である。
さらに、神経筋紡錘は加齢とともに低下することが多いため、これは高齢者にとっては重要な要素となりうる。
また、ストキャスティック・レゾナンスの原理を利用した靴のインソールを使用することで、
日常生活に影響を与えることなく、有益な効果が得られる可能性もある。
対照的に、他の論文では、振動刺激時に姿勢の傾きや揺れが増加することが強調されている。
このような結果は通常、安定性に悪影響を及ぼすと考えられるが
ある種の振動は筋肉の収縮を引き起こすため、一方では起立時の動きの増加につながり、
他方では外乱時の補正能力やバランス維持能力の増加につながることを考慮すべきである。
音響刺激は、体性感覚や視覚の入力と同じような影響を与えることはなかったが、姿勢制御を改善することもわかった。
環境に関する情報を提供する場合、音響情報が多ければ多いほど、つまり音響源が多ければ多いほど、
このような刺激の効果が大きくなることがわかった。
また、より低い周波数(例えば1000Hz)でも、より大きな効果があることが示された。
したがって、バランス感覚を改善するための有用なツールではあるが、感覚障害のある人、
つまり感覚情報が減少している人の場合に最も役立つ可能性がある。
まとめ
バランスに振動刺激は効果有ると思っていましたが
音響刺激も効果があるのですね。
振動刺激といえばマッサージガンが定番ですが
使い方をミスれば失明や横紋筋融解症など様々なリスクがあるので
使い方にはご注意ください。
ところでパーリーピーポーが横揺れだったり上手いのはもしかして
音響刺激によるバランスにプラスがあるからなのでしょうかね。
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