無法地帯占いレベルな遺伝子検査

2025.05.16

KONDOです。

数年前から遺伝子検査が流行って？います。
やったあるいはやりたいと
考えたことがある人も居るのではないでしょうか。

遺伝子検査

ダイエット指導しているところでも
遺伝子検査をお客さんにやらせて
その結果を基に正確性は置いといて
食事のアドバイスを行うといった
サービスを展開している所が
ここ豊橋にもあります。
↑結局のところ１日あたりのエネルギー摂取量を
限りなく削っているだけであると
私の耳には入っていますが
実際のところそういった結果をベースに
どの様に判断し指導しているのか見たいですね。
まさか、鵜呑みにしているはずはないでしょうし。まさか。

果たしてその遺伝子検査の利益率は
どのくらいなのだろう？？と
個人的にはそっちの方が気になりますが
そもそも遺伝子検査とは何でしょうか。

遺伝子(gene)というのは簡単に言えば
身体の作りなどを記録している説明書の一部分で
DNAとは説明書そのもので細胞１つ１つの核にあり、
大雑把に細胞自体は３７兆個あります。
染色体(chromosome)とは
それらのとんでもない数のDNAを１セットをにし
切り分けてまとめたものであるイメージです。
２３組で計４６本あり、
様々な内容の説明書を取りまとめたものが４６冊ある
みたいなイメージです。

そして聞いたことあるかもしれませんが
ゲノム（ge nome）とは遺伝子と染色体からの
造語であり細胞の核の中にあるDNAの
全ての遺伝子情報のことを指し、
我々ヒトの全ての遺伝情報をヒトゲノムといいます。

説明書そのものであるDNAには
アデニン（A）
グアニン（G）
チミン（T）
シトシン（C）
この４つだけで説明が描かれ(配列)ています。

例）A – T – G – C – C – A – G – T – A – A – C – G – …

この配列はヒトの場合９９.９％同じであり
０.１％の違いが顔や身体や能力などに
差が生じます。

SNP(スニップ)

こういった決まった配列の中で
１文字だけ違う部分が生じていることを
SNP(Single Nucleotide Polymorphism)と言います。

要するにほとんど同じことが書かれている
ヒトの説明書の中で誤字があり、
その誤字がアルコールに強い弱いとか
カフェインが効く効かないとか
薬が効く効かないとか諸々の
いわゆる体質的なものを決定しているのでは？
と考えられております。

自宅やそういった民間の事業で行う
いわゆる遺伝子検査とはこのSNP検査というか
とかくそういったデータを基に解析し
「あなたってこうだよね」と”統計的”に教えてくれるものです。

ただし、これらを解析することで
１つの集団としての何かしらの病気の発症リスクを
統計的に算出できることが本来の意義です。
この説明書の誤字があったからとて
確実にその病気に罹患するとか
糖質が合わないとか脂質が合わないとかが
確定的に結果として出るわけではありません。

なので遺伝子検査というのは医師からの診断ではなく
単なる統計的な確率の情報であり占いの様なものです。
遺伝子検査キットの正確性等を誇示していたりしたら
かなりやばいお店です。
悪いことは言いません、そいつ無知なので離れて。笑

根拠や正確性に一貫性なし

遺伝子検査には大きな問題点があります。

まず、
遺伝子検査を提供している会社に毎に
検査結果にかなりバラつきがあることと
現状ではまともな科学的根拠が無い
とされています。

例えば、Aさんにとって栄養素の
◯◯が合わない　という事象があるとして
これに関する説明書が１００あったとします。
遺伝子検査で調べられることや
その調べる部分などは会社毎にバラつきがあり
１００あるうちの１か数個しか調べずに
◯◯が合わない　と検査結果として
表されてしまっていることがあります。

先述の通り説明書自体はとんでもない数があり
木を見て森を見ず的な感じですよね。

そして遺伝子検査ビジネスを実施している
国内の業者７３機関のうち経産省の指針を
遵守していると回答したのは５６％であり、
個人遺伝情報取扱協議会に加盟しているのは
２２％であったという報告もあります。

要するに、遺伝子検査ビジネスを
提供している機関というか会社毎に
SNPの箇所や注目点、その数などが異なり、
統計的に算出するそれらのデータの
根拠となる研究成果も異なっており、
それらの算出する計算式は企業秘密であり、
且つ法規制が無いがゆえに煩雑で
自分の遺伝データが知らずに何かの研究の
使われているかもしれませんよ。

参考文献: DTC遺伝子検査ビジネス事業者に対するガイダンス（仮称）」の検討の方向性について
: 消費者向け遺伝子検査ビジネス
: 『遺伝子検査ビジネス』に関する実態調査