2025.05.23
活動量が高い仕事につく人の消費カロリー

こんにちはTOMOAKIです。
減量や増量、体重維持などにおいて
エネルギー収支が非常に重要な要素となります。
エネルギー収支を決める一つの要素として
消費エネルギー量がありますが
これに関しては個人によってかなり異なってきます。
体組成から、どんな仕事をしているのか、
スポーツや筋トレ、有酸素運動などはするのかなどなど。
デスクワークの人と消防士さんや工場で勤務中かなり
活動量が高い人では消費するエネルギー量が異なってくるのは
容易に想像がつくと思います。
とはいえこの業務内容が何kcal消費するとかを正確に測ることは困難なため
おおよその見立てを立ててカロリーを設計していきます。
ここが一つ難しい点ではありますが
今日はその参考になるような高強度な業務に従事する人を対象とした
消費カロリーに関する論文を3つ紹介していきます。
警察学校・訓練センターにおけるエネルギー消費の実態
参考文献:
Assessment of Energy Expenditure of Police Officers Trained
in Polish Police Schools and Police Training Centers
ポーランドの警察学校および警察訓練センターに通う
訓練生280名を対象にしたこちらの研究では、
心拍数計を用いて8時間あたりのエネルギー消費量を計測しました。
その結果、消費量は1793~3043 kcal/8時間と非常に幅広く、
平均は2314 ± 945 kcalにのぼりました。
この数値は一般的なデスクワークや軽作業と比較して
「重労働」あるいは「非常に重い労働」に相当するとされ、
業務中における身体的負荷の大きさが明確に示されています。
海軍乗組員と沿岸警備官の勤務中のエネルギー需要
参考文献:
An Assessment of Daily Energy Expenditure of Navy Ship Crews and
Officers Serving in the Polish Maritime Border Guard
as an Indicator of Work Severity and Nutritional Security
続いて注目したいのは、ポーランド海軍および
国境警備隊職員を対象にしたこちらの研究です。
この研究では、巡航中や港に停泊中の勤務において、
心拍数変動からエネルギー消費を推定しています。
- 巡航中のミサイルフリゲート乗組員では1日あたり3874 kcal、
- 訓練用帆船の乗組員では4031 kcal、
- 港湾停泊中の訓練時でも約3400 kcal前後を消費しています。
一方で、沿岸警備隊員の12時間勤務シフトでは
1830~2762 kcalを消費しており、
こちらも極めて高い活動量が確認されました。
しかしながら、これらの職務に対する食事設計は
エネルギー過多の傾向があり、肥満リスクの増加も懸念されています。
大学生アスリートにおける消費と摂取のギャップ
参考文献:
Assessment of physical activity, energy expenditure and
energy intakes of young men practicing aerobic sports
若年男性アスリート15名を対象にしたこちらの研究では、
身体活動量を加速度センサー付きアームバンド(SenseWear)で
48時間連続測定し、さらに3日間の食事記録からエネルギー摂取量を分析しました。
その結果、平均エネルギー消費量は約3877 kcal/日に達していたのに対し、
摂取量は平均2727 kcal/日にとどまり、約1000 kcalの不足が確認されました。
このような状態が続くと、慢性的なエネルギー不足により
筋量低下や疲労蓄積、免疫力の低下などにつながるリスクが高まります。
まとめ
今回の結果からも高強度な身体活動を伴う業務においては、
消費カロリーに応じた栄養補給が不可欠であることがわかります。
過剰摂取による肥満も、逆に不足によるパフォーマンス低下も、
いずれも深刻な健康問題を引き起こします。
この辺りを踏まえた上でカロリー設計していくことが
健康的で効果的なボディメイクには重要になってくると考えます。