2025.09.08
関節リウマチおよび膝関節症患者における運動療法

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は関節リウマチおよび膝関節症患者における運動療法による疼痛、疲労、骨機能、炎症性バイオマーカーへの影響についての論文を引用していこうと思います。
論文
この研究では、アンブレラメタアナリシスを実施して、
関節リウマチ(RA)患者の痛み、疲労、握力に対するさまざまな運動様式の効果に関する
複数のメタアナリシスのエビデンスを統合することにより、
これらのギャップに対処することを目的としています。
運動の種類、期間、参加者の人口統計の違いを含むサブグループ効果を
体系的に評価することにより、RA および膝 OA の管理における
運動の役割についての微妙な理解を提供することを目指しています。
17件の研究が対象となった。
分析の結果、運動は握力や全体的な筋力、関節数(総関節数、圧痛関節、腫脹関節を含む)の
指標に有意な改善をもたらさないことが明らかになりました。
歩行テストのパフォーマンスにも有意な向上は見られませんでした。
逆に、有酸素運動および抵抗運動の介入はいずれも疲労レベルを有意に低下させました。
WMD分析では、特にRAおよび膝OA患者において、
1セッションあたり30分未満の介入において、
運動後に疼痛強度が有意に低下することが示されました。
しかし、疼痛に関する結果は、高い異質性のため、また他のサブグループにおける
有意でない効果のため、慎重に解釈する必要があります。疾患活動性に関しては、
運動はDASレベルを有意に低下させました。
CRP、IL-6、TNF-αなどの炎症バイオマーカーは、
運動後に有意な変化を示さなかったものの、赤沈(ESR)は有意な低下を示しました。
疼痛、疲労、および動態学的酸素飽和度(DAS)に関する有意な結果は、
臨床的に重要ではありませんでした。
ESRの臨床的に重要な差を正確に定義することは、
その変動性とRA活動性以外の多くの因子に対する感受性のために困難です。
そのため、ESRの変化は他の臨床評価と併せて解釈されることがよくあります。
したがって、RA患者の管理において、運動は補助的な治療法または
予防戦略としてのみ検討されるべきです。
この包括的なメタアナリシスは、RAおよび膝OAの管理、
特に疼痛、疲労、疾患活動性、およびESRの軽減における運動の有益な役割を強調しています。
今後の研究では、RAおよび膝OAの管理における非薬理学的戦略を洗練させるために、
個別化アプローチ、新規レジメン、そして客観的バイオマーカーに焦点を当てるべきです。
まとめ
論文次第で言ってることは結構変わりますが
運動していてデメリットと言える程の悪いことはそこまで多くないので
しっかり運動はしていきましょう。
特に進行性の類は1回でどうとかじゃなく継続的にどうかって話なので
継続出来なかったら効果が限りなく少なくなります。頑張ってください。
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