2025.11.10
リカバリーウェアは本当にリカバリーできるのか

KONDOです。
今回はリカバリーウェアについてです。
結論から言えば、
この類の商品は 一貫した結果が得られておらず、
科学的エビデンスは乏しいのが現状です。
とはいえ、
リカバリーウェアや睡眠関連の市場は年々拡大しており、
いわゆる「休養・回復ビジネス」は注目分野でもあります。
「ストレス社会」と揶揄される日本では、
疲労軽減やリラックス効果を期待できる
と謳う商品が受け入れられやすい土壌があります。
サウナ文化の盛り上がりも、
そのひとつといえるでしょう。
「整う」という感覚的な表現が広がっていますが、
実際には 体温上昇と発汗による脱水が主な生理反応であり、
「健康効果」というよりは
気分的・主観的な感覚の影響が大きいと考えられます。
一時期売り切れになるくらい話題だった
ヤクルト1000も睡眠に着目したものでしたね。
「機能性表示食品」この字面があたかも
効果が認められている感じがしてしまうのは自然ですが
ただただ企業が独自で研究して
こういう効果がある、と”主張している”だけです。
同じように、リカバリーウェアも
栄養素でいう機能性表示製品って感じで
「効果があるように感じる」のは事実ですが、
それが本当に生体に有意な変化をもたらしているかといえば、
現状のデータからはかなり疑わしい、という立ち位置です。
リカバリーウェア
筋トレ業界でも「リカバリーウェア」を
見かける機会が増えました。
某大手ジムが取り扱っていたり、
その販促として有名選手が着用・愛用しているかのような
“ステマ的な打ち出し”をしているケースも珍しくありません。
実際、SNSを覗くと
「とある選手が愛用しているから購入してみた」
という投稿も多く見られます。
しかしその効果については、個人差を理由にしつつも、
どこか“なんとなくそう感じる”“気がする”といった表現が多い印象です。
こういった認知バイアスによる購入は
誰にでも当てはまるため、
使用している人が悪いという話ではありません。
ただし、効果の有無は
「思い込み」に大きく左右されている可能性が高い、
というのが個人的な考えです。
磁気ネックレスなども同じ類ですね。
リカバリーウェアは、
「生地に特殊な物質を練り込むことで血流が〜」といった
触れ込みが多く見られますが、科学的根拠は非常に乏しく、
実際の効果が証明されているとは言い難いのが現状です。
血行を促進することで入眠がスムーズになったり
それによって相乗効果で回復、の様な感じです。
機能性ウェア
私はゴルフ歴9ヶ月のひよこですが
形から入るタイプなので、
いろいろなウェアを見漁っています。
そして思うのは、
機能性ウェアは本当にファンクショナルだということ。
例えば、接触冷感や
通気性がありつつ蒸れにくい
それでいて保温性も確保されていたり、
異常なほど暖かいのにストレッチ性もあり
撥水まで備えているなど
こういった性能は、実際に着ると 割とすぐに体感として分かります。
東レなど大手メーカーが作る生地は本当に驚きます。
一方で、リカバリーウェアはどうなのか?
「リカバリー」という名前の通り、
本当に回復をもたらす機能があるのかというと、
どうしても疑問が浮かびます。
そもそも「回復」という概念が抽象的で、
何を、どれだけ、どう改善したのか
の基準が曖昧で主観に依存しています。
たとえば
「保温効果によって、風呂上がりの温かさをキープできる」
など、具体的で測れる機能を謳っている
のであれば分かりやすいのですが、
リカバリーウェアはその根拠がぼんやりしています。
基本的に、リカバリーウェアは自宅で
パジャマや部屋着のインナーとして着用
というパターンが多いはずです。
そうなると、実際に得られる“回復感”の正体は
保温によるリラックスや入眠しやすい感覚
といった主観的な感覚の影響が大きいのではないかと、
個人的には考えています。
マッサージと法律的にかけない
無資格の整体院がただのストレッチや
マッサージを「骨盤矯正」と
情弱な女性ウケするワードで書いているのと
あまり大差ないと感じてしまいます。
「リカバリー」って書かないと
ユニクロの極暖とかとあまり変わらないですからね。
自主回収
そんなな中つい最近、
某リアクション芸人をCM起用するなど
目にする機会が増えているメーカーの
いわゆるリカバリーウェアが
「遠赤外線血行促進」の定義に該当しないとされ
48万着を自主回収するという
ニュースが話題となりました。
そのウェアの効果を標榜する範囲が狭かった様です。
参考:https://news.livedoor.com/article/detail/29926610
まとめ
別に効果を個人的に感じるなら
愛用し続ければ良いと思います。
が、食って寝るが最良で最大のリカバリー
というのは変わりません。
まずそもそも睡眠を阻害する様な
環境や摂取内容、行動を見直した方が
コスパが良いですよ。






