2025.05.22
脂質の質と将来の健康リスク

こんにちはTOMOAKIです。
食事指導していて摂取すべきカロリーや
マクロ比率を提案させていただくことがあるのですが
そんな中で脂質の質(内容)について
疑問を持つ方も多いです。
例えば脂質50g摂りましょう!とした時に
何から脂質を取るべきか、
全部卵でいいのか、チーズやバターなどの乳製品から、
豚バラ肉やカルビなどなど
人によって脂質源のイメージや
実践される内容は様々です。
数値的には脂質量、カロリーに変わりはありませんが
脂質ならなんでも良いわけではありません。
基本的には飽和脂肪酸の摂取量を適切に抑えつつ
植物や魚等から不飽和脂肪酸など積極的に摂れると
将来の健康という観点で望ましいです。
飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に置き換えた研究
参考文献:
Lipidome changes due to improved dietary fat quality
inform cardiometabolic risk reduction and precision nutrition
この研究では、飽和脂肪酸(動物性脂肪など)を
植物由来の不飽和脂肪酸(オリーブオイルやナッツなど)に
置き換えることで、血中の脂質構成が変化し、
それが心臓病や2型糖尿病の発症リスク低下につながることが明らかになりました。
研究チームは、脂質の変化を示す「脂質スコア」を作成し、
複数の大規模な人の追跡調査に適用しました。
その結果、脂質スコアが改善した人ほど、
心臓病リスクが約3割、糖尿病リスクが約2割減少していました。
さらに、10年にわたる脂質スコアの改善は、
将来の糖尿病リスクの約25%低下に関連しており、
脂質の質を意識した食事が長期的に有益であることが示されました。
特に、脂質スコアが悪い状態から始めた人は、
地中海型の食事(オリーブオイルやナッツ中心)によって
大きな改善効果が見られたことから、
個々の状態に応じた食事提案が
今後の予防に役立つ可能性が示唆されています。
まとめ
今回の研究から脂質の種類によって血中の代謝物が変わり、
長期の健康に影響を及ぼす可能性があります。
肉や加工肉からかなり脂質を摂取している方は
飽和脂肪酸ばかりに摂取源が偏らないように
脂質源を見直してみると良いかと思います!
脂質の量も大切ですが、
脂質の摂取源を意識できると
ただの減量ではなく将来の健康面にも好影響です。
脂質に関するまとめ記事はこちらより。