2025.07.26
食事と運動による異所性脂肪への影響

こんにちはTOMOAKIです。
異所性脂肪というワードを聞いたことはりますでしょうか?
簡単にいうと通常がほとんど存在しない臓器などに
病的に脂肪が蓄積された状態で、
様々な代謝異常などのリスクを孕んでいます。
健康上望ましくないものです。
ではどうやって異所性脂肪は落ちるのか?
今回は2025年に発表された肥満を対象とした
食事と運動の単独または併用による
異所性脂肪への効果に関するメタ分析を紹介していきます。
異所性脂肪と研究内容
異所性脂肪とは、本来脂肪が蓄積されるはずのない臓器
(肝臓、筋肉、心臓など)に中性脂肪が病的にたまってしまう状態を指します。
皮下脂肪や内臓脂肪よりも臓器機能への悪影響が大きいことが多く、
脂肪肝やインスリン抵抗性、心機能障害などの原因になります。
運動や食事での減量がこれらの脂肪にどう作用するのかを評価するため、
本研究では信頼性の高い画像診断(MRIやCTなど)を用いた
研究17本を統合的に解析しています。
研究結果
食事と運動を併用したグループでは、
運動単独のグループに比べて体重が平均2.85kg多く減少しました。
これは統計的にも有意な差があり、
メタボの有無や12週間以上の長期介入でも同様の傾向が確認されました。
また、食事指導のみのグループでも体重は約2.57kg減少しており、
運動単独よりも効果的でした。体重減少に関しては、
食事制限が非常に大きな役割を果たしていることが示されています。
一方で、肝脂肪・内臓脂肪・筋肉内脂肪の減少量には、
介入方法間で有意差は見られませんでした。
つまり、食事と運動を組み合わせたからといって、
これらの脂肪が劇的に減るとは限らないという結果でした。
ただし、12週間以上の長期介入に限っては、
内臓脂肪の減少効果が認められました。
また、体重の減少量が大きいほど
内臓脂肪の減少が見られる傾向も確認されています。
まとめ
体重を落とすためにはやはり食事の介入が必須です。
運動だけしててもエネルギー収支が赤字にできなければ
体重減少は難しです。
理想は食事+運動ですが、運動が難しい場合でも食事を改善するだけでも
体重減少は期待できます。腹筋はキッチンで割る!という例えがありますが
まさにその通りです。
一方異所性脂肪については食事、運動など優位差がなかったようですが
長期の体重減少において落ちることが示されていますので
問題を抱えている人はダイエットをある程度長期間継続して
しっかり体重を落とすことが改善のために重要だと思います。