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2025.04.29

デッドリフトにおけるよくある間違い5選

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回はデッドリフトにおける「よくある間違い5選」を紹介していきます。

① 視線を上げすぎる

「視線を上げるのはNG」とよく言われますが、実際に問題なのは
視線を上げることで肩甲骨が上がることです。
特に初心者は、視線を上げると同時に肩がすくんでしまいやすいので、視線を下げた方がいいと言われます。
こちらがNGフォームです。

こちらはOKフォームです。

同じように見えて頭頚部から肩の状態が違います。
つまり問題なのは、視線が高いことではなく、肩が上がる事だと分かります。

けどフォームが出来ていると天井が見えるぐらい上げるフォームになる場合もあります。
これは骨格的要因、柔軟性的要因などで変わってきます。
スモンスタンスにはなりますがこちらもOKな視線位置です。

② お尻の位置が低すぎる/高すぎる

お尻の位置はが低すぎると“かかと重心”のエラーで、高すぎると“腰が丸まる”というエラーになりやすいです

一番恐ろしいのは、お尻が低くても動作途中から「それっぽく」動作ができてしまうこと。
だから動画だけ見て「いい感じですね〜」って褒めちゃうトレーナーもいます。
というか豊橋にもお尻の位置が低いデッドリフトを教えてるジムがあります。
恥ずかしげもなくトレーニング動画を上げれるという事は
ダメであるという事にも気づいていないわけです。
それぐらいそれっぽく出来てしまうのです。



良い動作を知らないと、悪い動作も分からない。
「寿司職人が回転寿司しか知らない」とか、普通ならネタに出来ますけど
なぜかフィットネス界ではこれが成り立ちます。意味がわかりません。

まずは足底全体での接地と重心の位置を確認するところから。それが、基本中の基本です。

③ クッション性のある靴を履いている

フォームが崩れる大きな要因のひとつが履いてる靴です。
特に多いのが、ランニングシューズやクッション性の高いスニーカー。

「クッション性のある靴で重たいバーベル持ち上げる」って、
考えただけで不安定だとわかるはずなのに、ジムで見かける率が高すぎます。
フラットな靴だと多少重心が動いても多少で済みますが、
クッション性がある靴の場合は、多少ではなくなります。
出来る人はいいのですが、フォームが出来ていない場合は
靴などの細かい部分も意識した方がフォームを作りやすくなるかなと思います。

まだフォームが固まっていないなら、まずはフラットな靴を履くところから始めましょう
個人的には、MBCpowerさんのデッドリフトシューズが性能で見るとおすすめです。
MBC POWERデッドリフトシューズ
安く済ますならワークマンの建さん。
個人的には建さんは横幅が狭いので合わないです。

④ 背中を「真っすぐにしよう」としすぎる

「背中を真っすぐに!」と言われると、つい意識してピンと伸ばしがちですが、
それが逆効果になることもあります

特に初心者は、背中を真っすぐにしようとすると、

  • お尻が下がる
  • 視線が上がる
  • 肩がすくむ
    ということが起きやすいです。

結果として真っすぐ「気味」なら問題ありませんが、“真っすぐを作ろう”とすると崩れるという
残念なパターンが起きます。
実際のデッドのフォームとしても真っすぐに出来るかは骨格やフォームで変わりますので。

お尻と頭が離れるや、肩甲骨と頭部が離れるとかならいいかもしれません。

⑤ バーを掴みに行く時点で重心がズレている

多くの人が見落としているけど、実はフォームは「バーを掴む前」に決まっていると言っても過言ではありません。

ただバーの前に立って、手を伸ばして掴む。
この動作だけで、重心がズレていたり、足幅が適当だったり、力んでいたり、体幹が抜けていたり

特に初心者はかかと重心に陥りやすいので、最初の立位の段階から足底全体で踏ん張ることが重要です。

「バーベルを掴む動作もセットアップの一部」です。
バーを持つ前から、デッドリフトは始まっています。

まとめ

デッドリフトに限らず、トレーニングにおいて怖いのは「できてるつもり」です。

今回紹介した5つのミスは、どれもがフォームの崩壊からのケガに繋がる可能性もあります。

そして最も恐ろしいのは、それを「自分は大丈夫」と思ってる人ほど、ズレてることに気づいてないという現実。
しかもトレーナーが。笑えますね。

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この記事を書いた人

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

パーソナルジムFLEXER佐藤町店の店長。ブログでは基本的に解剖学や運動学等の文献を引用した記事を執筆しています。

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