2025.05.15
従来の最終調整が女性競技者には最適ではない?

こんにちはTOMOAKIです。
ボディビル競技は審美性を競う競技です。
大会当日においては、
特に筋肉の見た目が非常に重要になります。
見た目を左右するのが浮腫やパンプ感、ドライ感などあります。
水分や塩分、炭水化物を調整する最終調整を
SNS等でもよく見ることかと思います。
今回男女の体組成と水分バランス、
特に細胞内水分(ICW)と細胞外水分(ECW)に着目した
研究が発表されたので紹介していきます。
最終調整の参考になれば幸いです。
研究内容
参考文献:Hydration Strategies and Body Composition Differences in
Male and Female Elite Bodybuilders During Competition
本研究では、国際大会に出場する男女計34名のエリート選手を対象に、
ICWとECWの分布やそれに関連する生理学的指標を比較しました。
多周波の生体インピーダンス法(BIA)により測定した結果、
男性はICWとフェーズアングル(PhA)が高く、
筋肉量や細胞の健全性に優れている一方で、
女性はECWの割合が高く、ホルモンや代謝の影響が示唆されました。
これらの結果は、性別に応じた水分調整や最終調整戦略の必要性を強調しています。
考察
今回の研究結果を踏まえると、
最終調整におけるアプローチは性別によって
最適なものは異なる可能性があります。
まず男性の場合は、細胞内水分を維持しつつ、
カーボアップによって筋肉の張りを最大化する戦略が有効です。
ただし、水分や塩分を極端に制限すると、
ICWやフェーズアングルが低下し、
筋の張りや見た目に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
一方で女性においては、むくみの原因となる
細胞外水分の管理が仕上がりに大きく影響します。
女性は男性に比べて体内の水分量が少ない上、
エストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンによる影響で、
水分変動に対してより敏感です。
そのため、塩分や水分の調整はより繊細に、
段階的に行うことが求められます。
また、月経周期に応じたピークの設定も、
女性特有の最終調整戦略として欠かせない要素になります。
まとめ
男性の場合は「筋肉に張りを作る」ことを重視した
オーソドックスなカーボアップに加え、
過度な水分蓄積を避ける調整を。
一方、女性は「張りすぎない」自然な仕上がりを意識し、
カーボアップというよりは
カリウムや水分、塩分などの
むくみのコントロールを行うと良いと考えます。
従来のように、男性競技者向けの調整法を
そのまま女性に当てはめてしまうことは、
むくみやコンディションの乱れを引き起こすリスクがあります。
大会において第一は絞り切ることが重要ですが
絞り切れた方は最終調整でコンディションを外さないよう
調整できると理想的です!
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