2025.06.10
慢性腎臓病と運動について

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は高齢者の慢性腎臓病(CKD)を予防するための
長期的な運動についての論文を引用していこうと思います。
論文
無作為化臨床試験(RCT)では、高齢者を対象に5年間にわたる
心血管運動の効果を検討した。
主要目的は、中等度の強度の持続的トレーニング(MICT)または
高強度インターバルトレーニング(HIIT)が
総死亡率に及ぼす影響を明らかにすることであった。
副次的な目的は、心血管-腎臓-メタボリックシンドロームの主要な構成要素であり、
心血管の健康にとって不可欠な腎機能を含む、
罹患率および心血管危険因子に対する運動の効果を評価することであった。
運動推奨に関する一般的な情報や指導付きMICTと比較して、
指導付きHIITへの無作為化がより効果的に急速なeGFR低下のリスクを
減少させるという仮説を立てた。
※eGFR・・・腎臓の糸球体が1分間でどれだけの血液を濾過して尿を作れるかの指標。
低いほど腎機能低下の可能性がる。
合計1156人の参加者が無作為化され、年齢中央値は72(3)歳、
eGFRは95(20)ml/分/1.73m2であった。
結果として、酸素摂取量は対照群、中強度群、高強度群で
それぞれ1分あたり1.8、2.3、3.3ml/kg増加した。
急激なeGFRの低下はそれぞれ117人(30%)、108人(28%)、92人(23%)にみられた。
対照群と比較して、相対リスク(RR)は中強度群で0.93、
高強度群で0.75であり、有意な用量反応関係が示された。
観察的解析では、ベースラインの年齢、性別、ピーク酸素摂取量、eGFRで調整した後、
中強度から強度の活動(>20分/週)が減少している参加者では、
eGFRが急速に低下するRRは1.30であったが、
活動が増加している(>+20分/週)参加者では、
安定した活動と比較してRRは0.73であった。
結論として、高強度インターバルトレーニングは、
高齢者における急激なeGFR低下のリスクを有意に減少させた。
参考文献:Long-Term Physical Exercise for Preventing CKD in Older Adults A Randomized Clinical Trial
まとめ
高齢者になるほど病気や健康関連において
有酸素系の効果がありますよって論文増える気がします。
若い時出来たが出来なくならないように
色んな機能維持できるように運動し続けれるといいですね。
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