2025.06.30
膝OAとヨガまたは筋力強化運動について

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は変形性膝関節OAのためのヨガまたは筋力強化運動についての
論文を引用していこうと思います。
論文
本研究では、膝OA患者において24週間にわたるヨガと筋力強化運動の比較効果を評価することを目的とした。
痛みの軽減と改善に関連することが知られている、マインドフルネス、柔軟性、
ホリスティックウェルビーイングを強調するヨガの明確なメカニズムを考慮すると
膝関節OA患者の関節痛の軽減、機能制限やQOLの改善において、
ヨガは強化運動と比較して優れた有効性を示すであろうという仮説を立てた。
加えて、ヨガが筋力強化運動よりも少なくとも劣っていないことを立証することは
アドヒアランスや全体的なアウトカムを高める可能性のある、
患者中心のホリスティックな選択肢を提供することを支持するであろ。
合計117名の参加者がヨガ(n = 58)または筋力強化運動(n = 59)プログラムに無作為に割り付けられた。
参加者のベースライン特性は類似しており、平均(SD)年齢は62.5(8.3)歳、85名(72.6%)が女性であった
両群とも、12週間にわたり週2回の監督付きセッションと週1回の在宅セッションに参加し、
その後13週目から24週目まで週3回の監督なしの在宅セッションに参加しました。
結果として、12週間にわたるVASによる膝関節痛の変化は、
2群間に有意差はなく、事前に規定した非劣性マージン10mm以内であった。
両群とも、治療後の疼痛軽減は臨床的に意義のある大きさであった。
12週間にわたる副次的アウトカム評価では、抑うつ状態のわずかな改善を除いて、両群間に差はみられなかった。
24週目の評価では、WOMAC疼痛、機能、硬さスコア、健康関連QOL、患者全般評価、
40m速歩テストなどいくつかのアウトカムにおいて、強化群と比較してヨガ群で小幅な改善がみられた。
24週間にわたる強化運動と比較したヨガの緩やかな効果を示した。
しかし、この効果の大きさは、OAに対してヨガと運動(有酸素運動と強化運動の組み合わせ、強化運動、理学療法に基づく運動)を比較したメタアナリシスで報告されたものよりも小さく、
おそらく膝OAにおける積極的介入と比較した場合、より現実的な効果を示している。
両群とも安全性とアドヒアランスは全体的に良好であったが、有害事象発生率はヨガ群でわずかに高かった。
これは、参加者がヨガのポーズに不慣れであったことが原因かもしれない。
さらに、ヨガ群における転倒などのいくつかの有害事象は介入とは無関係であった。
結論として、この無作為化臨床試験では、成人の膝関節OA患者において、
12週間のヨガプログラムは強化プログラムと比較して膝関節痛を有意に軽減しなかった。
両群とも12週間にわたって臨床的に妥当と思われる疼痛軽減を報告したことから、
ヨガプログラムは強化プログラムに対して非劣性であった。
うつ病、健康関連QOL、患者全体評価、40m速歩テスト、WOMAC疼痛、機能、
硬さスコアなど、ヨガが有利であった副次的アウトカムは、探索的なものとして解釈されるべきである。
全体として、これらの所見は、臨床診療において代替または補完的な運動オプションとして
ヨガを取り入れることが膝関節OAの管理に役立つ可能性を示唆している。
参考文献:Yoga or Strengthening Exercise for Knee OsteoarthritisA Randomized Clinical Trial
まとめ
この論文で言うなら膝OAには筋力トレーニングのがいいとは結果がありますけど
筋力トレーニングはやりたくない、続かないとかなら
ヨガなら続くとかならそっちで動かしていけばいいんですよね。
結局、論文的には研究なので優劣が付く場合がありますけど
だからこっちはダメなんだっていう考えが一番危ないかなと思います。
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