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2025.07.03

ツナ缶の脂質から必須脂肪酸は取れるのか?

こんにちは、TOMOAKIです。
オンラインコーチングのクライアント様から、
こんな質問をいただきました。

「手軽に魚を取りたいのでツナ缶をよく食べるんですが、
EPAやDHAってツナ缶でもちゃんと摂れるんでしょうか?

ツナ缶は手軽で便利ですが、
「EPA・DHAといったn-3系脂肪酸の摂取源としてアリなのか?」という点について、
科学的に調べた研究がありますので紹介します。

参考文献:
「市販ツナ缶は有用なn-3系脂肪酸源にはならない」(原馬ら, 2017)

ツナ缶のEPA・DHA含有量は少ない

この研究では、300種類以上の市販ツナ缶の中から
選ばれた9種類について、魚の種類(本マグロ、キハダマグロ、ビンナガマグロ)や
使用されている油の種類(大豆油、綿実油、オリーブ油、紅花油)別に、
EPA・DHAなどの脂肪酸の含有量を詳しく分析しています。

その結果、水煮タイプのツナ缶ではEPA+DHAの量は
約0.1g/100g程度しか含まれていない
ことが判明しました。

これは、厚生労働省の1日1g程度の摂取目安に比べると1/10の量であり、
仮にツナ缶からその目標量を得ようとすると、
1日に10缶近く食べる必要がある計算になります。

また、油漬けタイプのツナ缶でもEPA+DHAの量は高くて0.2〜0.3g/100gほどです。

中には綿実油やオリーブ油で漬けられた缶で比較的多く含まれているものもありましたが、
ばらつきが大きく、ツナ缶だけで必要なn-3系脂肪酸を摂取するのは難しいというのが結論です。

まとめ

ツナ缶は便利な食品ではありますが、
EPAやDHAといったn-3系脂肪酸をしっかり摂りたい場合には、
あまり適した食品ではありません。

もちろん「ゼロ」ではありませんし、
オリーブ油漬けタイプや魚種によって多少の差はあります。

ただし、推奨摂取量をツナ缶のみで満たすのは現実的ではなく、
他の魚(サバやイワシなど)やサプリメントを活用する方が効率的です。

とはいえ、ツナ缶は長期保存でき、料理にも使いやすい優れた食材だと思います。
ツナ缶を魚の代用としてではなく、たんぱく質源の一つや
副菜のバリエーションとして取り入れるのはアリ
だと思います!

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TOMOAKI

パーソナルトレーナーでFLEXER COACHINGのメインコーチ。ブログでは主にオンラインコーチング上で得た知見のシェアや減量(ダイエット)、筋肥大に関する記事を執筆しています。

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