2025.09.01
30年間にわたる健康の累積的な関連性

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は30年間にわたる健康行動、精神的健康、健康の間の累積的な関連性についての論文を引用していこうと思います。
論文
本研究は、若年成人期から後期成人期初頭までの30年にわたる他に類を見ない長期追跡調査と、
精神的健康のプラス面とマイナス面、そして主観的・客観的な健康状態の両面を
捉えた結果を提供することで、この研究分野に貢献します。
本研究の目的は、喫煙、過度のアルコール摂取、身体活動不足という3つの危険な健康行動と、
精神的健康および健康との関連性を調査することです。
ある時点での危険な健康行動の両方の組み合わせと、それらの時間的累積関連性を調査しました。
参加者は1959年生まれのフィンランド人年齢層である。
本研究では、27歳(1986年)、36歳(1995年)、42歳(2001年)、
50歳(2009年)、61歳(2020~2021年)(n = 206~326)に収集されたデータを利用しました。
喫煙、過度の飲酒、身体活動不足といったリスク行動の現在の回数と、
それらの経時的な蓄積を示すリスクスコアを算出しました。
36歳以降のリスクスコアと精神的健康状態(抑うつ症状、心理的健康状態)
および健康状態(自己評価による健康状態、代謝リスク因子の数)との関連は、
性別と教育レベルを調整した線形マルチレベルモデルを用いて分析されました。
結果として、現在行っている危険な行動が多いことと、その時間的蓄積は、精神的幸福感の低下、
自己評価による健康度の低下、代謝リスク因子の数の増加と関連していました。
時間とともに蓄積されたリスクは、現在行っている危険な行動の数よりも高い予測値を持っていました。
さまざまな危険な健康行動の時間的蓄積に関しては、喫煙、大量のアルコール摂取、
身体活動不足は部分的に異なる関連性を示しました。喫煙は精神的幸福感の低下と関連していましたが、
大量のアルコール摂取と身体活動不足は代謝の健康と自己評価による健康度の悪化と関連しており、
大量のアルコール摂取はうつ病症状の数の増加とも関連していました。
この結果は、リスクのある行動の数と とその時間的蓄積 は機能障害のリスクを高める可能性がある。
この結果は、リスク行動を時間的に積み重ねることで、一時点でのみリスクがある場合と比較して、
好ましくない結果のリスクが高まることを示唆する過去の研究結果とも一致する。
これまでの縦断研究は、主に中年期(40歳以上)におけるリスクの高い健康行動に焦点を当て、
約20年間の追跡調査を行ってきたが、本研究ではリスクの高い健康行動の蓄積を
若年成人期(27歳)まで延長し、30年以上の追跡調査を行った。
この縦断研究のこれまでの結果によると、健康行動の形成は既に幼少期に
始まっていることが示唆されている、飲酒開始年齢は中年期の飲酒習慣と関連している。
健康行動も中年期には比較的安定している これらの研究結果は、
健康に悪影響を及ぼす危険な行動をできるだけ早く対処し、その蓄積を防ぐことの重要性を浮き彫りにしています。
そうしないと、将来の精神的な幸福感や健康状態が悪化する可能性があります。
結論として、本研究の結果は、現在行っている危険な健康行動の数、特にそれらの時間的蓄積が、
精神的健康状態の悪化、自己評価による健康度の低下、そして代謝リスク因子の増加と関連していることを示している。
様々な健康行動を併せて考慮することは重要であるが、喫煙、飲酒、身体活動不足は、
精神的健康と健康のそれぞれ異なる側面と部分的に関連している可能性が高い。
飲酒はほとんどの結果と関連し、喫煙は精神的健康状態の悪化と関連し、
身体活動不足は健康状態の悪化と関連している。
本研究の結果は、高齢期における健康リスクの発現を防ぐために、成人期初期および中年期から
危険な健康行動について検討することが重要であることを示唆している。
参考文献Cumulative associations between health behaviours, mental well-being, and health over 30 years
まとめ
悪い行動は累積的に悪い結果に繋がっていきますよって感じですね。
例えば酒もタバコもリスクがあってもいいからやるっていうのありだと思います。
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