2025.07.01
スクワットの心肺機能と有酸素性について

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回はスクワット運動の心肺機能と有酸素運動の要求についての
論文を引用していこうと思います。
論文
本研究の主な目的は、
(1)スクワット運動中の心肺反応の大きさを、最大有酸素容量に対する休息間隔を含めて明らかにすること、および
(2)スクワット運動に対する心肺反応が、相対的に筋力の高い人と低い人で異なるかどうかを検討することであった。
スクワット運動の酸素要求量は高い(すなわち、V̇O2maxレベルの85%以上、またはそれを超える)だろうという仮説を立てた。
22名の健康なレジスタンストレーニングを受けた
若い男性(年齢:28 ± 4歳)が参加した。
スクワットの最大酸素消費量(VO2max)と1回反復最大重量(RM)を測定した。
参加者は、1RMの65%で10回反復するスクワット運動を5セット、
3分間の休憩を挟んで実施した。
スクワット運動中の心拍数と肺のガス交換を測定した。
参加者は、1RMスクワット値の中央値に基づいて、
高強度グループ (HS; 上位 50%) と低強度グループ (LS; 下位 50%) に分けられた。
結果として、スクワット運動の第5セットで最も高いV̇O2が観察され、
参加者が事前に設定したV̇O2maxのほぼ100%に達した。
V̇O2の最高値をトレーニングの状態に応じて示すと、
筋力の高い参加者はスクワット運動中にV̇O2がV̇O2maxの108%まで上昇したが、
筋力の低い参加者のV̇O2の最高値は最終セット直後に測定したV̇O2maxの93.7%であった。
5セット中の最高V̇O2を平均すると、参加者はV̇O2maxの90%以上に達した。
参加者のトレーニング状況にかかわらず、スクワット運動中の酸素需要は極めて高かった。
研究結果は、スクワット運動が非常に高いレベルの酸素需要を引き起こす可能性があることを示唆している。
さらに、相対的に筋力の高い人は、筋力の低い人に比べて、より大きな有酸素性需要を発揮する可能性がある。
したがって、スクワット運動は、有酸素性エネルギー代謝に大きく関与する運動トレーニング様式と考えることができる。
この結果はV̇O2の有意な増加を示しているが、酸化的リン酸化の正確な寄与と、
CO2濃度の上昇につながる代謝性アシドーシスなどの他の代謝過程の寄与は、まだ完全に解明されていない。
有酸素運動能力の向上に対するスクワット運動介入の潜在的効果と、
それに関与する特定の代謝経路を調査するためには、ミトコンドリアレベルでの直接測定を含むさらなる研究が必要である。
さらに、スクワット運動介入による有酸素運動能力向上の潜在的な効果を調査するためには、さらなる研究が必要である。
最後に、スクワット運動を特定の有酸素運動と比較し、反復回数の増加や休息時間の短縮など、
さまざまなスクワットのバリエーションを検討することで、
有酸素運動の代謝需要に近づけることができるかどうかを明らかにする今後の研究が必要である。
参考文献:Cardiorespiratory and aerobic demands of squat exercise
まとめ
筋トレ種目でもこのような有酸素運動的な効果があるかもしれないというのは面白いですね。
もしやジムにいるL○ftとか着たサイドレイザーたちが細いのは
やっている筋トレが有酸素運動みたいなものだからなのかもしれないですね。
納得してしまいました。
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