BLOG

2025.11.14

時間制限食2025年メタ分析

こんにちはTOMOAKIです。
ダイエットに興味のある方ですと
時間制限食、〇〇時間断食、断食、
夜〇〇時以降は太りやすい
などなど
聞いたことや実際に取り組んだことがあるかもしれません。

ダイエットはエネルギー収支によって決まるため
タイミングはあまり関係ないというのが個人的な考えなのですが
今年公開された時間制限食のメタ分析では
時間制限食が体脂肪量と体脂肪率を有意に低下させたとあります。
詳しく見ていきましょう。

参考文献:
Effects of time-restricted eating with exercise on body composition in adults: a systematic review and meta-analysis

時間制限食の有効性

2025年のこちらのメタ分析では
運動と組み合わせた時間制限食が成人の体組成に与える影響について
有酸素運動、レジスタンストレーニング、またはそれらを組み合わせた
コンカレントトレーニングと併用した時間制限食が、
体組成にどのような影響を及ぼすかを評価しています。

2023年5月までに発表された研究を、
EBSCOhost(MEDLINE、CINAHL、SPORTDiscus)、PubMed、SCOPUSの各データベースで検索し
運動を行っている被験者において、
時間制限食と自由な食事(制限なしの食事時間)を比較した
15件の研究(合計338名の参加者)が分析対象となりました。

結果として時間制限食は体脂肪量(FM)を有意に減少させ、
体脂肪率も有意に低下させたとあります。

一方で、除脂肪体重は対照群と比較して有意な変化を示しませんでした。

結論として運動と組み合わせた時間制限食は、
自由な食事時間をとる場合と比較して体脂肪量を減少させつつ、
除脂肪体重(筋肉量)を維持できる可能性があるが、
さらなる研究が必要であると締めくくっています。

しかし個人的にすごく気になるのは
エネルギー摂取量は統一されていたのかどうかということです。

エネルギー摂取量の減少によるものなのでは?

研究のDiscussion部分よりいくつか引用しますと、、、

“TRE(時間制限食)と運動を併用することで得られる好ましい効果には
いくつかのメカニズムが考えられますが、
意図しないエネルギー制限が主なものと考えられます。
TREでは食事時間が制限されるため、
エネルギー摂取量が自発的に減少し、
体重が減少する可能性
があります。”

“今回の分析では、ほとんどの研究でTRE群のエネルギー不足が報告されており、
これは意図的もしくは意図せずして生じたものです。”

とありますので時間制限食群はそもそも摂取エネルギー量が
少なかったからより一層体重が落ちたということが考えられます。

“この分析のすべての研究では、
食事摂取量を記録するために自己申告法が使用されており、
エネルギー摂取量が過小報告されることが多い 。
したがって、TRE参加者のエネルギー摂取量の真の実態は不明であり、
より客観的なエネルギー摂取量指標を用いた更なる研究が必要である”

また自己申告性であるため、摂取量の実態はかなり不明瞭です。
実際は食べたものを忘れていて記録していなかったり、
実際にはg数を測っておらず想定よりも少なかったり、多かったりなど
過去に指導経験の中でもありました。

まとめ

時間制限食は食べる時間を制限しているため
意図的にもしくは意図せず摂取量が落ちて
エネルギー収支の赤字が大きくなって
体重減少がより進む可能性があります。

しかし赤字が大きいと筋量の低下が起こりやすかったり
長期間の減量では停滞を招く可能性
なども考えられますので
適切な摂取量を保つことが難しい場合に時間制限食については
正直あまりおすすめしません。

今後はエネルギー摂取量が統一された設計での
長期の時間制限食の研究等に期待です。

この記事のカテゴリ

この記事を書いた人

アバター画像

TOMOAKI

パーソナルトレーナーでFLEXER COACHINGのメインコーチ。ブログでは主にオンラインコーチング上で得た知見のシェアや減量(ダイエット)、筋肥大に関する記事を執筆しています。

TOP