2025.11.21
可変抵抗(バンドやチェーン)と筋肥大

こんにちはTOMOAKIです。
今日はタイトルにある通り可変抵抗と筋肥大に関する内容です。
まず可変抵抗トレーニングというのはバンドやチェーンを使った
重さの負荷を可動域の中で変化させるトレーニング方法です。
可変抵抗は、運動の負荷を筋肉の発揮可能な力に合わせて
変化させることを可能にし、それによって神経系や筋線維タイプの利用促進、
内分泌反応促進の可能性が論じられています。
例えばスクワットのボトム付近では重さ的にギリギリでも
トップ付近では余力がある重量に対してバンドで抵抗を付け足すことで
ボトムではバンドが緩みほぼウエイトの負荷
トップではバンドが張りバンドの張力がウエイトの負荷に加算されて
トップでもギリギリの負荷といったように
さらに負荷を増やせます。
なんか筋肥大にも直感的に有効な気がしますが
実際のところどうなのでしょうか?
2023年のシステマティックレビューを見ていきたいと思います。
〇〇の場合は筋肥大において優位差なし
この論文の目的は、可変抵抗トレーニングが従来型の抵抗トレーニングと比較して、
筋肉量に有意な増加をもたらすかどうかを検証することです。
対象に含めたのは、筋肥大に関する直接的なデータを測定し、
可変抵抗トレーニングと従来型トレーニングを比較しており、
体組成をメジャー、超音波、DXA、MRI(磁気共鳴画像法)、
生体インピーダンス計測によって測定した研究です。
検索で合計528件の論文が見つかり、そのうち12件が選定基準を満たしました。
分析された研究結果からは、両トレーニング群(可変抵抗 vs 従来型)ともに
類似の改善が認められ、両者間に統計的に有意な差はみられませんでした。
結論としてこのシステマティックレビューの結果、
可変抵抗トレーニングは短〜中期間、かつトレーニング未経験者を対象とした条件下では、
従来型トレーニングに比べて筋肉量の増加が有意に大きいという証拠は見つかりませんでした。
したがって、より長期間にわたるトレーニングや、
トレーニング経験のある被験者を対象とした研究と、
両トレーニング方法を比較する必要があります。
まとめ
繰り返しになりますが可変抵抗のメカニズム的には、
より均等に筋肉に負荷がかかることで、神経系や筋線維タイプの利用促進、
内分泌反応)促進の可能性が論じられていますが、
筋肥大という構造変化(筋断面積の増加など)は、
神経変化(力が出せるようになる)よりも時間がかかるとされ、
解析対象の多くが短期間・初心者・単関節運動主体であったため、
差が出にくかったと著者らは述べています。
実際にはより長いスパンでコンパウンド種目の比較とかではもしかしたら有利にでるのではと思います。
ボディビルで有名なジュラシック木澤さんや杉中選手もジュラシックバンドという
ぶっといバンドをハックスクワットなどにくくりつけてトレーニングされている動画が
Youtube等に公開されています。
あんなに筋肉でかいのだから可変抵抗はきっと効果はあるのではと思います。
初心者はまずはシンプルな種目で進めていき
中・上級者で更なる成長を求めて、バリエーションを求めて
取り入れるのは良さそうな気がします。





