立甲

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。

立甲という動きをご存知でしょうか?
立甲はマッスルコントロールにより、
肩甲骨の動きを出すために、
胸郭から肩甲骨が剝がれるぐらいの感じで
浮かせます。
コントロールできない場合は、
肩甲骨が不安定状態になるため、
やらない方がいいです。
というか出来ないと思います。
まずは、肩甲骨の内外転を意識して、
動きを出していきます。
肩甲骨の内転には大・小菱形筋、僧帽筋中部。
肩甲骨の外転には前鋸筋、僧帽筋上部、小胸筋。
動きが悪くなりがちな筋が動員されるため、
内外転するだけでも効果は得られます

別名なのか、別物なのか

似たようなエクササイズで、
キャット&ドッグ、もしくは、キャット&カウがあります。
こちらは説明する人によって地味に違うため、
定義が分からず、よく分からないです。
ヨガとかそっち系の感じがするので
興味が出ずに調べてないです。ごめんなさい。

動きを見ると、肩甲骨の内外転を
行っている場合もあり、
先程の立甲と同じようにも感じます。
同じなら名前が違うだけでも問題は無いです。
ただ、よく見る表現としては、
背中を反らせる”と
表記されています。
場合によっては、背中を反らせる(肩甲骨を寄せる)
みたいな表現をしている人もいますが、
この動きに対して、謎が深まるばかりです。

”背中を反らせる”
過去記事に何度か書いたことがありますが、
2種類あります。
胸椎伸展”と”腰椎伸展”の二つです。
胸椎伸展はある程度の柔軟性がないと
動きを行えない場合は、
必ず、起こる代償動作があります。
それが”腰椎伸展”です

キャット&ドッグをやっている人が
行っているのは”腰椎伸展”が多いです。
腰椎伸展は腰椎付近の筋肉を
過緊張状態にし、腰痛の原因になります

胸椎伸展を行えない人は、
普段のトレーニングにおいても、
腰椎伸展を行っているため、
そこに更にキャット&ドッグなどを行えば、
過緊張が加速し、腰痛にもなり、
また、筋肉を下に引っ張るため、
背中のトレーニングがまともに行えなくなります。
デッドリフトやスクワットでも必要な
”ヒンジ動作”も行えなくなります。
下半身の筋肉が上に引っ張られるため、
フォームが取れず、腰を痛める原因になります。

呆れを通り越すと感心する

最近の出来事です。
当ジムのお客さんの友人が
トレーナーをやっているようで、
キャット&ドッグを薦められやっていました。
もちろんのこと”腰痛伸展”

”胸椎伸展”で教えられたそうですが、
体の固いそのお客さんがやれば
”腰椎伸展が起こる”のにです。
それが原因で、腰椎付近の筋が
過緊張状態になっており、
まともに動かせる状態では無くなっていました

流石に呆れましたね。
キャット&ドッグをやらせたのも問題ですが、
そもそもそれを教えたときに見ているはずなのに、
腰椎伸展をスルーしているのも問題です。
そのお客さんのデッドリフトへの道は遠のきました。

まとめ

教えられたからやるではなく、
何故やるのか。何のためにやるのか。

無駄なことに時間を費やすのが好きな、
殊勝な人は別として、
基本的に理由を明確にすべきだと思います。
例えトレーナーが言っていたとしても、
理由、目的が答えれないようなトレーナーなら、
最早トレーナーではないです

ただの、筋トレ好きな人です。
まして、トレーニングしている人の身体を
悪化させるトレーナーなど言語道断です。
学ぶにしても相手は選ぶべきです。
yuutubeから知識を増やそうとするトレーニーは多いですが、
youtubeは基本的には知識を蓄える勉学の場ではなく、
暇な時間を楽しむ娯楽の場であることは
前提に置いておいてください。
※一部まともな人もいます

この記事を書いた人

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。