反り腰という巨悪

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、反り腰について記事にしていこうと思います。
女性のトレーニーは切っても切り離せない悩みの一つである反り腰。
大会選手はポージングのせいでどうしても、
反り腰になりやすいです

女性らしさ、女性の美しい姿勢というのは、
歴史的に見てもどうしても、
人体構造的には良くない姿勢が多いです。
競技者ならばそのデメリットも理解し、競技に臨むべきです。
そうじゃない健康になりたい人ならば、
なるべきものじゃないです。
そんな反り腰を今回、まとめていこうと思います。

反り腰とは

まず反り腰とは?
腰椎の前弯(腰の反り)が強い状態を指す言葉です。
腰椎と骨盤には一定のリズムがあるため、
腰椎の過前弯は骨盤の前傾も誘発します。
胸椎伸展の代償動作の繰り返しで、
腰椎を反ることで反り腰にももなりますし、
ヒールなどの影響で大腿骨、骨盤、腰椎の順番で
反り腰になることもあります。
慢性的に反り腰の状態が続くと、
慢性的な腰痛、ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、
坐骨神経痛などの疾患に繋がる可能性もあります


トレーニングにおける悪影響で言うならば、
腹圧が掛けにくいが個人的に一番の悪影響です。
腹圧については過去記事にしていますので、
そちらを参考にしてください。
(リンク→腹圧の勘違い
反り腰の女性トレーニーのお客様への
指導経験的に述べるならば、
反り腰でも修正次第で
スクワット、デッドリフトなどは出来ます。
ただ、反り腰を作ってしまうフォームをしている方が、
自らフォームを直し、スクワット・デットリフトが出来るかと
言われれば難しさがあります。
反り腰の方はどんなにスタートのフォームを作っても、
動作途中で腰を反り、腹圧が抜けやすくなります。
こればかりは癖なのでしょうがないですが、
腰に負荷を掛け続ける形になるため、
あまり良くはないですよね

大臀筋が育たなくなる?

前述の腰痛などの痛み以外にもデメリットがあります。
それは、大臀筋が育ちにくくなると私は考えています。
下画像をご覧ください。
こちらは大臀筋の画像になります。

〇の中心部分は、
腰椎と仙骨の関節、腰仙関節になります。
反り腰はこの〇部分が前側に倒れている状態(骨盤前傾)です。
大臀筋は全体として、強力な股関節伸展筋です。
外転や外旋、内転も作用としてありますが、
一番の作用は股関節伸展です。

筋肉を育てる上での大前提のおさらいです。
”動いた範囲は育ち、動いていない範囲は育たない”です。

上画像では正常な姿勢と反り腰の姿勢を並べています。
この股関節付近の点部分の拡大画像が下画像になります。

姿勢画像では少し分かりにくですが、
正常な姿勢と反り腰の姿勢では
この伸展モーメントが大きく違います

股関節伸展筋である大臀筋が、
伸展の動きが小さくなる。
つまり、反り腰の人は大臀筋が
しっかりと使い切れないということです。
使い切れない、動いていない分が出来るということは
大臀筋も育たない部分が出てくるというわけです

個人的に反り腰のトレーニーを見てきた傾向として、
顕著に大臀筋上部の未発達として
悪影響が出ている
ように感じます。

次は、中殿筋も考えてみましょう。
中殿筋は前部と後部で作用が変わりますが、
これは前述の運動軸に対しての位置関係で
筋作用が変わることが原因です。
なので、反り腰の際は前部繊維側の作用が優位になり、
後部繊維側での力発揮が弱くなります。
というようにバランスよく育たずに、
見栄えに大きな悪影響を与えることが考えられますね。

反り腰には様々なデメリットがあります。
ブログのノルマがあるので2分割します。
(・ω≦) テヘペロ

この記事を書いた人

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。