リア狙うショルダープレスについて

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、リアを狙う?ショルダープレスについて
記事にしていこうと思います。

ショルダープレスについて

過去にショルダープレスについては、
記事にしていますので、
前提知識としてショルダープレスについては
そちらの記事を参考にしてください。
(リンク先→ショルダープレスについて

こちらは一般的にトレーニング系の雑誌として
有名なTar〇anの記事になります。
普段全く読まないのですが、
お客様からリンクを送られてきたので、
載せておきます。

フィニッシュで三角筋後部に効かせるそうです。
逆向きに座って三角筋後部に効かせるそうです。
脚を組んで中部に効かせるそうです。

押す側のフィニッシュだと思いますよね。
なんとフィニッシュは下ろす側の動作
です。

では、前提の話をしていきましょう。
重さに対する負荷というのは
基本的には重力に抗う力です。
床から重さを引き上げるデッドリフト、
重力に抗って立ち上がるスクワット。
これはフリーウェイトについての話なので、
マシンにおいても考えてみましょう。

これはリンク先のショルダープレスマシンを
簡略的に図にしたものです。
この手のマシンなどは支点を軸に、
円軌道に負荷が掛かります。
大元はウェイトスタックなどの重さを
重力に抗って挙げるだけです

その重さのかかる軌道を変えたのがマシンです。
座席側から矢印の方向に押すと、
円軌道で重力に抗う形で負荷がかかります。
では、逆に座席側の矢印と反対の動きは何か?
ただの重力に従っての落下です

重力に抗うのがレジスタンストレーニングなのに、
重力に従う側がレジスタンストレーニングって謎ですよね。

こちらショルダープレスマシンを行う人を
簡略化した図になります。
赤矢印はマシンの軌道になります。

ここで一度、三角筋の作用について
三角筋前部は、肩関節屈曲、内旋、水平内転、内転、外転補助などです。
三角筋中部は、肩関節外転、
三角筋後部は、肩関節伸展、外旋、水平外転、内転、外転補助などです。
機能解剖学、運動学で若干、
書籍の機能について記載が違うので
大まかにまとめるこんな感じですかね。

では、リア(三角筋後部)に動く、効くとなると
肩関節伸展、外旋、水平外転、内転、外転補助の
動きが入ってこないといけません

画像一番右の伸展側の軌道を取らないと
いけない訳なので、下画像のこの動きです。

この動きに負荷がかかるかと考えたら、
誰がどう考えても負荷が掛かっていないですよね。
マシンはこの画像の矢印と反対側円軌道に
負荷がかかるように作られているのに、
この軌道に負荷はかからないです


では何故、リアに効くと言われるのか?

収縮=負荷との勘違いする事が大きな原因です。
マシンの軌道において、
負荷が無い下ろす側の軌道は、
肩関節伸展側の軌道と一致します。
リアには肩関節伸展の作用があるため、
収縮がかかります。
ただ、負荷がかかっているわけでは無いです。
もし、これを負荷が乗っているとするならば、
”ベンチプレスで広背筋を鍛えています”と言っている様なものです。

ベンチプレッサー的には合っている・・・?
三角筋は一つの筋肉ですが、
3つの部分に分けられ、作用も全く違う筋肉です。
これがややこしく、勘違いを生む原因です

三角筋前部と後部はもはや拮抗筋、
二頭筋と三頭筋、大胸筋と広背筋のような
関係性だと思ってください。
だからこそ、フロント(三角筋前部)を鍛える、
プレス系動作は無理なのです。
構造的には協同する場合もありますが。

まとめ

ビハインドネック、スミスマシン、ショルダープレスマシン。
どれだろうと同じです。

お客様から言われたの、
「その種目をやっている人でリアが育っている人が多い気がする」と。
この前提のもと、筋への負荷を”勘違い”する人の場合、
トレーニングが適切に行われていない可能性が高いです

広背筋のよくあるエラーパターンとして、
リアローイングをラットプルと言い張る人がいます。
これはリアの方が背面の感覚として収縮感から、
出やすいことが大きな原因です。
リアローもリアショルダープレス?も
どちらも収縮感から対象筋への負荷と
勘違いすることから起こります。
つまり、このリアショルダープレス?をやっているから育っているのではなく、
この種目をやっている人は収縮感=負荷と勘違いしている人が多く、
背中の種目でも勘違いしている。
だからフォームエラーからリアも発達している。
の方が
正しいのかなと思います。

この記事を書いた人

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。