女性ボディビル競技者と摂食障害

こんにちはTOMOAKIです。
ボディビル競技の発展に伴って
女性のカテゴリー、競技者も増えてきました。

女子フィジーク、ボディフィットネス、ビキニフィットネス、フィットモデル、
ウェルネス、フィギュア、ウィメンズフィジーク、スポーツモデルなどなど。

カテゴリーによりますが、
大会に向け体脂肪を低くするため減量していく。
Youtubeなどでもカッコいい女性像として
大会選手をフォローしている方も少なくないと思います。

フィットネス参入者が増えて盛り上がって
競技に関わっている自分としては嬉しいことです。

では健康においていて、
過酷な減量は女性競技者にどのような影響を及ぼすのか?
ということで今日は女性競技者の
摂食障害に関する研究を紹介します。

あせて読みたい過去記事
大会後の回復に関する研究(前編)
なるべく楽して絞りたい①減量期間編

背景

美的感覚を重視するスポーツに参加する女性アスリートは、
非アスリート、男性、および痩身を重視しないスポーツに
参加する女性に比べて、潜在的に食行動異常(DE)
および摂食障害(ED)を発症しやすい傾向がある。

にもかかわらず、女性のボディビル選手は研究でほとんど注目されていない。

目的

女性ボディビルアスリートと非アスリート群における摂食の態度、
行動、信念の違い
を調査すること。

方法

女性75名(ボディビル選手49.3%、非選手50.7%)
摂食態度テスト-26(EAT-26)を配布し、
女性ボディビル選手群のみに
女性アスリートスクリーニングツール(FAST)を
配布する横断研究デザインを採用した。

結果

人口統計学的特徴では、
年齢、身長、体組成に有意差はなかったが(P = 0.106~0.173) 、
体重には差が認められた(P = 0.0001~0.042) 。

ボディビル選手はEAT-26質問票において
非選手より有意に高いスコア(P = 0.001)を示し、
非選手(23.7%、P = 0.001)より有意に多くの選手(56.8%)が
「EDリスクあり」のラベルを貼られた。

FAST質問紙への回答は、
女性ボディビルアスリートが自分の体格に高いこだわりを持ち、
体格を変えるために運動を行い、
自分自身について否定的な認識を公表している
ことを示唆した。

結論

女性ボディビル選手は、
DEおよびEDに関連する行動、
栄養摂取、運動、外見を変えるための戦略への偏執を示す。

これらの知見は、ストレングス&コンディショニングコーチ、
アスレチックトレーナー、栄養士、栄養士など、
女性のボディビル選手を管理する人々にとって、
DEやEDの発見や危険因子の最小化に関して
重要な意味をもっている。

感想

女性競技者のDEおよびEDの発症リスクである
危険因子を最小化するために
コーチや指導者は努力する必要があると感じました。

例えば正しい栄養素の教育によって
極端な糖質、脂質制限に走らない事。

減量ペースに余裕を持たせ
極端に多い減量のための運動をさせない事など。

大会準備期間中のステージまでの
プレッシャーなどを最小に抑えられると
良いのかなと思います。

また論文の結論にある通り
DEやEDの発見方法の確立、
発見後の専門家への紹介など
導線ができると
より安心して競技に取り組めるのかなと。

付録

アンケート結果を参考までに以下に乗せておきます。

Fig. 1
Fig. 2
Fig. 3
Fig. 4

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TOMOAKI

2021年度JBBFジャパンオープンクラシックフィジーク168cm以下級準優勝など数多くのコンテストで優れた成績を残し続けており、2022年度から正式にmaison de FLEXER所属のパーソナルトレーナーとして指導中。KONDOやKAMEYAMAより常日頃から様々な知識を供給されそれを活かしてオンラインコーチングで月当たり約30名を指導している。