2025.06.09
筋肉量が増加すれば基礎代謝が上がって・・・

KONDOです。
パーソナルジムやエステ界隈は
やたらと「代謝」という言葉が好きな様です。
「代謝」って言えばなんとかなる
みたいな便利な言葉として利用されている
という個人的な印象があります。
”どの”代謝なのか、
そして”どのような”機序で
代謝量が増加するのか
説明できる人は居るのでしょうか。
基礎代謝を上げてダイエット
パーソナルジムの新規集客のための
常套句である
「筋トレして基礎代謝を上げて痩せる」等の
筋トレと代謝が含まれる文を
多くの人が目にしていると思います。
実際豊橋市内のパーソナルジムやエステでも
この様な常套句を使用して
投稿をしている所が多くあるのを確認済みです。
(恥ずかしいですね)
漠然と「代謝が上がる」という文字だけ目にすれば
別に悪いことが起きている訳じゃないし、と
何も思わずにスルーしてはいませんか。
確かに、筋トレをする→筋肉量増加する
→その分の基礎代謝量が増加する・・
の様に連想されて当然かと思います。
↑記事にもあるとおり、
基礎代謝というものは体表面積が減少すれば
自ずと減少してしまうものであります。
これをもっと詳述したいと思います。
筋肉が1kg増加すると基礎代謝量が13kcal増加します。
知っての通り、筋肉1kgを増加させることは
そこまで簡単なことではなく寧ろ難しいです。
そして基本的にパーソナルジムに来るお客さんの多くは
ダイエット目的が多く、食事内容も
ダイエットするためにエネルギー収支はマイナスです。
この状況下において筋肉量を増やして基礎代謝増加、
は少々無理があるぞ、ということでしたが
ここに追記すると
体脂肪組織1kgも4.5kcalのエネルギー消費量
を有しております。
一部のパーソナルジムが体組成計を使用して
その結果をSNS上でシェアして
「体脂肪減らしながら筋肉量増やして・・・」と
投稿しているところをちょいちょい見ますね。
仮に、筋肉が2kg増えて体脂肪6kg減少した
とする人が居るとしましょう。
現実的にエネルギー収支的に
この数字は不可能かと思いますが、
筋肉量2kg増加で26kcalの基礎代謝量の増加で
体脂肪6kg減少で27kcalの基礎代謝量の減少です。
このように相殺されていることが分かります。
継続的にトレーニングを行わなければならず
筋肉が育まれる栄養摂取内容にしていなければなりません。
その上で6kg痩せるというのは
お薬の力を借りない限りは成し得ないでしょう。
筋トレによって筋肉量が増えても
体脂肪を減らそうとしているのであれば
基礎代謝で痩せる・太りにくいを説明するのは
無理があるでしょう。
まとめ
筋トレと基礎代謝で説明をするのではなくて
エビデンスにきちんと沿って説明してあげれば
良いので、端折ったりして便宜上「代謝」と
使うのではなくて分かりやすいように
お客さんに伝えるべきだと思いますよ。
(ちゃんと本当に理解しているのであれば)