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2025.12.19

中鎖脂肪酸と筋肉量増・維持

KONDOです。

今回の記事は中鎖脂肪酸についてです。

中鎖脂肪酸

いわゆるMCTオイル、もとい、MCTsですね。
Medium-Chain-Triglycerids

MCTオイルを日頃から摂取している人は
そこそこ多いのではないでしょうか。

おそらく10年以上前の話となりますが
私の記憶が正しければ、ミランダ・カーが
自身の健康と美容のために
ココナッツオイルを愛飲していると
雑誌か何かで言ってそこからココナッツオイルや
MCTオイルが流行った感じですね。

ちなみに過去記事でも取り上げておりますが
ココナッツオイルは確かにMCTsを
50%ほど含んでいるのですが
25%は飽和脂肪酸
であります。
どの点が健康と美容に特化しているのか
浅学の私にはよく分からないです。

当時は多くの人がコーヒーにココナッツオイルや
MCTオイルを入れたりしていましたね。

加えて糖質制限ブームも相まって
MCTオイルが一躍有名なものとなった感じでしょうか。
実際、MCTsは長鎖脂肪酸(LCTs)と異なり
門脈から直接肝臓に運び込まれて
スムーズにミトコンドリアで代謝され
摂取したMCTsの多くが肝臓にてケトン体に変換
されます。
ゆえに糖質制限下におけるブドウ糖に変わる
エネルギー源であるケトン体をほぼ直接的に
摂取している形を取れるMCtsは
非常にエネルギー摂取において効率的
である、
ということです。

こういった背景もあり、
MCTオイルなどのMCtsを含む製品・食材は
糖質制限中に摂るもの、というイメージを
持っている人も少なくありません。

MCtsと骨格筋量

MCTsは骨格筋量の増加・維持に
寄与している可能性が幾つかの研究で
示唆されておりますが、
現在のところあくまで”可能性”であり
そのメカニズムは不明であります。

MCTsを摂取することで
皮下脂肪厚が減少したにも関わらず
体重に大きな変化が認められなかった
=除脂肪体重の増加=筋肉量の増加
という研究や
フレイル状態にある高齢者(平均年齢85歳)が
MCTsを1日6g摂取したところ
骨格筋量・筋力が向上したという研究、
減量中にMCTsを摂取した方がLCTsと比較して
体重を大きく減少することができたという研究など
トレーニーが欲しい要素を叶えている
研究報告がちょいちょいあります。

参考文献
習慣的に中鎖脂肪酸を摂取した実業団ラグビー選皮下脂肪厚およびコンディションの・手の体重変化
Medium-chain triglycerides (8:0 and 10:0) increase muscle mass and function in frail older adults: a combined data analysis of clinical trials
Effects of Dietary Intake of Medium-chain Triacylglycerols on Energy Restriction-induced Weight Control and Loss of Skeletal Muscle in Rats

MCTsのC8やC10という表記

MCTオイル(中鎖脂肪酸)は、
ボトルを見ると「C8」とか「C10」といった
謎の記号が書いてあることが確認できます。

これは、MCTオイルの「種類」です。

油(脂肪酸)は、鎖のように炭素が繋がってできています
この鎖の長さによって、体での使われ方が全く変わります。
長い鎖(サラダ油など)はゆっくり消化されて、
主に体脂肪として蓄積されやすいです。
短い鎖(MCT)は鎖が短いのですぐに分解され、
エネルギーとして使われます。

「C8」と「C10」は炭素の数です。
MCTにはいくつかの種類がありますが、
その中でも主役となるのが「C8」と「C10」です。
この数字は、その油に含まれる炭素の数を表しています。
C8(カプリル酸)炭素の数8個で
特としては MCTの中でも最も鎖が短く、
消化・吸収・エネルギーへの変換が最速
です。
脳のエネルギー源となる「ケトン体」への変換効率が非常に高いため、
素早く脳を働かせたいときや、
即効性のエネルギー補給を求める人に選ばれます。

C10(カプリン酸)は炭素の数10個で
特徴として C8よりわずかに鎖が長いですが、
一般的な油と比べれば非常に短いです。
C8の次に早くエネルギーになります。
C8ほどの即効性はありませんが、
エネルギーの持続時間が少し長く、
抗菌作用などの健康効果も期待されています

役割としては持続的なエネルギー供給です。

通常C8とC10がブレンドされています。
今後購入する際は確認してみてください。

まとめ

私は食事管理指導において
MCTsを摂取させることが多々あります。
ブドウ糖以外のエネルギー源を
少し入れてあげることを目的としていたり
食欲減退というか鎮静というか
そういうものであったりと。

プラセボの可能性は否めない様ですが
睡眠の質や便通の改善にも
一役買いそうであるとする報告もあります。

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