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2025.09.16

疲労に対するピラティスの有効性について

みなさまこんちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は慢性疾患患者の疲労に対するピラティスの有効性についての
論文を引用していこうと思います。

論文

本レビューでは、多様な慢性疾患に焦点を当て、
慢性疾患を持つ人々の疲労、生活の質、身体機能に対する
ピラティス療法の有効性を包括的に統合し、
潜在的な介入調整因子(セッション時間、実施方法、介入期間など)を探索した。

812名を対象とした18件の研究が含まれた。

本レビューで分析された研究結果は、
ピラティスが疲労、生活の質、身体機能に有益な効果をもたらすことを示した。
メタ分析の結果は、ピラティスが身体機能に統計的に有意な改善をもたらしたが、
疲労と生活の質への効果は統計的に有意ではなかったことを示した。
ピラティス介入による有意な効果は、6~8週間後に測定された疲労を除き、
疲労に対して認められた。
介入効果は研究間で大きく異なり、その後のサブグループ比較では、
セッション数は治療後の疲労に対する介入効果の
有意な調整因子ではないことが明らかになった。
さらに、メタ回帰分析により、慢性疾患の種類は疲労に対する
ピラティス効果の異質性の原因ではないことが明らかになり、
疾患の種類はピラティス介入への反応性に影響を与えないことが示唆された。
本研究でピラティスが疲労に対して有意な効果を示さなかった理由の一つとして、
対象研究で疲労評価に用いられた指標が多様であったことが挙げられます。
これは、メタ回帰分析によって、疲労指標の種類が効果推定値に
有意な影響を与えることが明らかになったことからも明らかです。

結論として、疲労の訴えを伴う慢性疾患患者に対する
ピラティスの系統的レビューとメタアナリシスにより、
ピラティスは疲労や生活の質を悪化させることなく
身体機能に有意な効果があったことが実証されました。

この知見は、リハビリテーション現場で使用されるピラティス運動が
健康転帰に影響を及ぼし、慢性疾患患者の標準治療における
ピラティス運動の重要性を強調するという貴重な洞察を提供します。
最短期間の介入(6~8週間)が疲労に有意な効果をもたらしたという知見は重要です。
これは、ピラティス介入が標準的な医療で実行可能であり、
より集中的な治療を必要としない人にも適している可能性のある、
低コストで魅力的なリハビリテーション戦略であるという貴重な洞察を提供します。
さらに、対象集団のタイプがピラティスの効果に影響を与えなかったという知見は、
疲労管理へのトランス診断的アプローチの必要性を強調するとともに、
慢性疾患全体にわたるピラティスの普遍的な利点を強調しています。
このシステマティックレビューとメタ分析で報告されたピラティス介入の
有益な効果と将来の介入のアプローチに関する貴重な兆候にもかかわらず、
ピラティス介入の最適な特徴を特定するにはさらなる研究が必要です。

参考文献:Effectiveness of pilates on fatigue in persons with chronic conditions: a systematic review and meta-analysis

まとめ

ピラティスだけじゃなく筋トレもそうですが
まともに教えられる前提で論文もインストラクター、トレーナーも
話が進んでいきますけどだいたいまともじゃないので
ふーんぐらいで見たり聞いたりしてる方が無難です。
筋トレ系の論文は顕著ですが載ってる写真のフォーム見ると唖然とすることザラですので。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

パーソナルジムFLEXER佐藤町店の店長。ブログでは基本的に解剖学や運動学等の文献を引用した記事を執筆しています。

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