ロイシン閾値という概念

KONDOです。

最近当ジムに他のパーソナルジムから
移ってきたお客さんがいるのですが
その方はそこで食事指導を受けておりまして
それが酷いもの酷いもの・・・
とりあえず糖質を抜いてたんぱく質摂って
腹減ったら茹で卵を食べろって指示だそうで。

そのせいでそのお客さんは
若干の拒食症予備軍チックになっています。

いい加減にしてほしいですよね〜。
豊橋カオスですわ。

さて、今日は筋肥大のためのたんぱく質摂取量
について考察して参りたいと思います。

たんぱく質の吸収と利用

↑たんぱく質についてはこの記事を参照ください。
最も詳しく書いてある自信あります。

あまり知っている人は少ないのでは?
ロイシン閾値」今日はこれがキーワード。

こんな言葉聞いたことありませんか?

たんぱく質をそんなに大量に摂っても
消化吸収されないよ!!!

これ割とよく聞くと思うんですよね。
私も過去に何度か言われたことがあります。

ですが栄養学的観点からすれば
吸収というのは腸→血液に移行すること
を指し
その上限はありません全て吸収します
つまり血肉にはなります
ただし、筋肉の合成に使われるかは別の話

筋肉を必死で大きくしようとして
トレーニングに日々励み沢山食べている人が
いっぱい居ると思います。
たんぱく質たんぱく質たんぱく質って。
でも吸収はするけど利用は果たしてされるのか?
ってことが今回の記事の主題です。

ロイシン閾値という概念

皆さんご存知のロイシン。
必須アミノ酸、BCAAの1つであります。
筋肉量調節に特に欠かせない重要な
アミノ酸の1つと知られており
ロイシンは筋タンパク質合成を
促進するということは有名な話です。

またロイシンは自浄作用オートファジーを
阻害して筋タンパク分解を抑制します。
そのためロイシンは筋肉合成のトリガー
としても知られております。

これを聞くと「ロイシン摂ればいいのか!」と
思ってしまいますが早計です。
やはりこれも摂れば摂るだけいいってもんじゃ
無い様です。


研究者の中には
筋タンパク合成を最大化するためには
血中ロイシン濃度を一定の濃度以上に
する必要があるとする考えを
主張している者もいます。

これをLeucine Threshold(ロイシン閾値)
と呼びます。

ロイシン閾値


この研究は若者と高齢者を対象にしたものです。
必須アミノ酸(EAA)混合物に
ロイシンを強化した場合の筋タンパク質代謝に
及ぼす影響を評価することを目的としたものです。

結果としては筋タンパク合成には
ロイシンが1.7〜2.8g含まれている
必須アミノ酸を摂取する必要がある
としています。
また必須アミノ酸量としては6.7gあれば
若年者においては同化作用を引き起こすのに
十分な量
であると示しております。

また高齢においてはロイシン含有量が
1.7gと2.8gで比較した際に
1.7gではタンパク合成を促進せず
2.8gでは促進するといった結果から
年齢が高い場合はロイシン量が比例して
多くする必要がある様です。

なのでとりあえずEAAやBCAA、ホエイなど
それらを選ぶ基準として
ロイシンの含有量2.8gってのを
目安にすると良いかも
しれません。

用量依存的

ロイシンは閾値に達した時点で最大となり
それ以上の摂取をしても
筋タンパク合成に影響を与えない
としています。
つまりこれが吸収はするけど利用はされない
ということであります。

筋肉を大きくしたいと考えるのであれば
たんぱく質の摂取量を見直す必要が
ある人も多いのでは無いでしょうか。
食べれば食べるほど良いって訳じゃなく
内臓が疲弊する可能性もあります。
一部の屈強な内臓の持ち主の
生存者バイアスに巻き込まれてはいけません。


また、近年の研究からアミノ酸単体での
摂取ではなくて満遍なく全部摂るべし
ってのが主流でありますが
ロイシンも例外ではなく他のアミノ酸が
存在していない状況下では同化作用を
促進することはない
ため
単体で摂取することは早計ということです。

まとめ

内臓の疲弊という観点からも
摂れば摂るだけ良いってもんじゃ無いです。
吸収はされますが利用はどうか?
その辺考えた方が良さそうですよ。





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