身体の左右差はNGなのか?

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、身体の左右差について記事にしていこうと思います。

左右差について

一般的に身体の左右差とはどういったイメージですかね。
個人的には整体などでは基本的に悪いモノとして扱われがちで、
専門家である整体などが、悪いモノとして扱うが故に
世間的に見ても左右差は悪いモノとして
普及しているイメージです。
それとも大多数がシンメトリーを求めすぎるが故に
アシンメトリーに対しての拒否感があるのかもしれません。

そもそも論として、
人間の身体は左右対称ではないです
筋骨格系でかんがえる場合は、
一部の筋肉を除き左右対称ではありますが、
左右対称ではないです。
しゃっくりが出た時などに耳にする
”横隔膜”。
この筋自体かなりの左右差があります。
内臓系で言うならば、
心臓、肝臓、胃などは
みなさんご存知の通り、左右にあるわけでも、
中心に均一にあるわけでもないです。

こちらはヒトの老化を臓器重量からの観点で調べた論文です。
リンク先を見ると分かりますが、臓器の重量も変化が起き、
左右にある腎臓ですら重量差があります。
重量差があるならば、重心はズレます。
重心がズレれば筋肉の状態も変わります。

このように、元々アシンメトリーな人間の身体を
シンメトリーにすることの方が違和感ありませんか?
矯正ではなく、強制になってしまいますね

筋トレにおいて

筋トレにおいての左右差は極端になければ、
怪我の要因にもなるかもしれませんが、
そこまで気にする必要はないかなとも思います。
そもそも左右差以前に、怪我するフォームでトレーニングを
行っている人が多い訳なので、
フォームも整えないといけません

この時に、フォームが取れない場合などは、
基本的な可動域、柔軟性の確保は必須です。

ただ、ボディメイク系の大会トレーニーは
この左右差は限りなく少ないに越したことはないです

ボディビルなどの大会において、
綺麗な筋肉とは全体的なバランスが取れている筋肉です。
カテゴリー別で違いはあれど、
個人的に目を見張るものがあるのは
バランスが取れている人です。
そういった人はやはり結果も出ますし、
評価が高いのは事実です。

この筋肉の左右差は基本的に普段のトレーニングの影響です
動いている部分は育ち、動かない部分は育たないという
基本的な原則のもと、左右差があれば、
刺激の入る部分が変わるため左右差が出来てしまいます。
初めの方は気にならなかったなどの方は、
初めは筋量が無くて分からなかっただけと思ってください。
たまに筋肉の左右差を治す方法として、
バーベルの握りをずらす、ダンベル?バーベル?に切り替えるなど言われますが、
根本が変わっていないのに無理にそんなことをすれば、
怪我をする可能性の方が高いです

意識的に左右分離の動きが出来るほど器用ならばいいですが、
フォームを無理に意識すればフォームが壊れますよ。
根本の身体の状態、肩甲骨や胸椎、骨盤などのコンディショニングが一番の近道です。
やり方を変えて一時的に変化があっても、
重さを扱っていくというベースが出来ないのでは、
長い目で見てデメリット以外の何物でもないです。

重量をめちゃくちゃ扱うパワーリフターの
66kg級のウッシーさんという方ですら左右差があるので、
重さ持っても平気なのではと思ってしまいますが。

まとめ

左右差はダメではないですが、
限りなく0に近い方が理想なのも事実です。
ぎっくり腰をやる人、やらない人の差として、
ぎっくり腰をやる人は左右の多裂筋のサイズ違いがあります。
なので、少ない方がいいのですが、
”左右差がダメと言い切ること”がおかしいのです
人体において断言しきれるほど、
語っている人の知識はあるのですかね。
個人的に知識がある人ほど、
最終的には断言しないイメージです。

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この記事を書いた人

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。