ストレートセットvsクラスターセット

こんにちはTOMOAKIです。
今日は筋肥大や筋力向上に対して
ストレートセット(従来のセット)と
クラスターセット
どちらか効果的なのか?
それぞれどういう特徴があるのかなど、
研究とともに紹介していきます。

ストレートセット(従来のセット)の特徴

まずはストレートセットについてですが、
ストレートセット(従来のセット)とは
そのセットが終わるまで小休憩を入れずに
動作し続けるものです。

1セット5回なら連続で5回行うという
ごく普通のセットです。

特徴として、セット中に大量の機械的および
代謝的疲労が蓄積されることが明確に証明されており、
特定の筋適応(筋力や筋肥大)につながる可能性があります。
(1)

クラスターセットの特徴

クラスターセットはセットの中で
1回あげては30秒ほど小休憩を入れて、
2回目あげてはまた小休憩、
そして3回、小休憩、4回、小休憩、、、といった感じで
1セットの中に小休憩が挟まったセットです。

特徴としては、代謝ストレスを軽減しながら
速度とパワー出力をより維持し、
その結果、一定のトレーニング量に対する
神経筋疲労を軽減します。

文献によると、クラスターセットは従来のセットと比較して
筋力およびパワー出力の向上において同様に効果的であることが
示唆されているが、筋肥大の結果について調査したエビデンスは
結論に至っていません。
(1)

研究①大腿部

休息なしグループとセット内に休息を設けたグループの
急性および長期効果を男性26名を比較した研究では
大腿部筋断面積の変化が
従来のセットがクラスタセットと比較して優位に増加したと報告しています。
(種目はショルダープレス、ラットプルダウン、レッグエクステンション)

著者らは、この差は従来のセット法では
より大きな代謝ストレス及びホルモン反応に起因するとしています。

休息なしで行う従来のセットの方が
代謝ストレス大→肥大促進に有利かもという感じです

研究②大胸筋

ベンチプレスの筋肥大およびパフォーマンスに対する
トラディショナルセットおよびクラスターセットの
構造の効果を検討した研究では、

21名のレクリエーショントレーニングを受けた被験者(男性12名、女性9名)が、
3週間の慣熟期を経て、8週間の上半身と下半身の分割プログラムの
いずれかに無作為に割り付けられ、週3回、その後4回のセッションが行われました。

被験者は、5分間のセット間休息のみを含む
従来のセット構成(n=10)、
または30秒のセット内休息と3分間のセット間休息を含む
クラスタセット構成(n=11)で、
85%の1反復最大(1RM)で4セット5回反復しています。

従来のセットはクラスターセットと比較して、速度損失の大きさ(g=1.50)および
大胸筋近位部の筋厚(g=-0.34)が有意に大きい
ことが示されました。

この研究でも従来のセットの方が
筋肥大という点では良さそうです。

また速度損失が大きいことから
過去ブログの速度損失と筋肥大からも
疲労→速度損失大→代謝ストレス大→肥大という
流れにも繋がるのかなと。

まとめ

筋肥大を考えた時は
従来のセット法の方が良さそうです。

あまり筋肥大させたくない競技者で(体重制限ありなど)
速度損失を小さく抑え、
筋力アップやフォームの精度練習などを目的に
クラスターセットを導入するのはアリ
なのかなと思います。

ただし、ベンチの研究結果でのクラスターセットでは5週目以降
筋力が伸び悩むことから(1)、
結局はある一定のライン以上に筋力を伸ばすためには
筋肥大が後々重要になってくる
ので
従来のセット法はやはり必要なのかなと。

またトータルボリュームを揃える場合、
クラスターセットは1セットあたりの時間がながくなり、
結局トレーニング時間そのものが長くなる
ため
時間効率を考えると従来のセット法が良いなと思います。

参考文献

(1)

(2)

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TOMOAKI

2021年度JBBFジャパンオープンクラシックフィジーク168cm以下級準優勝など数多くのコンテストで優れた成績を残し続けており、2022年度から正式にmaison de FLEXER所属のパーソナルトレーナーとして指導中。KONDOやKAMEYAMAより常日頃から様々な知識を供給されそれを活かしてオンラインコーチングで月当たり約30名を指導している。