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2025.10.19

筋量・筋力維持にはやはり高炭水化物食?

こんにちはTOMOAKIです。
減量中のクライアント様からたまに聞かれるのが
ケトジェニックなどの低炭水化物高脂質食は
減量においてぶっちゃけどうですか?
という質問です。

基本的にケトジェニック等は筋肉や健康面において
デメリットが大きいため非推奨
ですが
今回は高炭水化物・低脂肪食と低炭水化物・高脂肪食の比較をした
研究がありましたので紹介していきたいと思います。

参考文献:
Effectiveness of high-fat and high-carbohydrate diets on body composition and maximal strength after 15 weeks of resistance training

High-carb/low-fat diets vs. low-carb/high-fat diets for muscle gain

高炭水化物・低脂肪食 vs 低炭水化物・高脂肪食

この研究の目的は、高炭水化物・低脂肪(HCLF)食と、
低炭水化物・高脂肪(LCHF)食が、
体組成と最大筋力に及ぼす影響を比較することでした。

対象は平均25歳の男性48名で、
LCHF群(n=23)とHCLF群(n=25)に分け、
いずれも15週間、同一のレジスタンストレーニング
(週5回、12種目を10〜15回×4セット)を実施しました。

スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの1RMを介入前後で測定し、
体組成は多周波BIA(InBody 770)で評価しました。

どちらも消費エネルギー量は同じ程度で
PFCバランスはそれぞれ
HCLF=炭水化物70%・たんぱく20%・脂質10%
LCHF=脂質70%・たんぱく20%・炭水化物10%の設計でした。

結果として、両群とも体脂肪量は減少しましたが、
HCLF群では骨格筋量の増加が大きく、
最大筋力も有意に向上しました。

一方、LCHF群では腹囲を含む各部位の周径は減少したものの、
最大筋力は低下しました。

総合的にみると、どちらの食事法も体組成の改善に寄与し得ますが、
筋肥大や最大筋力の向上という観点ではHCLFが優位である可能性が示されます。

まとめ

15週間の比較では、どちらの食事方法でも体脂肪は落ちた一方、
筋量と最大筋力はHCLFが向上、LCHFは筋力が下がる傾向でした。

体重減少がLCHFでより大きい点は
高脂質食では食欲減衰効果がいくつかの論文で言われていることから
もしかしたら規定量の摂取エネルギー量を取れていないゆえに
体重・体脂肪もより一層減少し、
尚且つネルギー収支の赤字が500kcal以上など大きくなりすぎて
筋力、パフォーマンスが下がっている可能性なども考えられます。

また体組成はの計測で使われたBIA(InBody 770)は短期の再現性は高い一方、
グリコーゲン/体水分の影響でFFMが割増に出やすい系統差が報告されています。

とはいえ、現状の総合的なエビデンスと実戦面を踏まえると、
とくにボリュームが多い筋力・筋肥大期では高炭水化物食(HCLF)のほうが、
出力維持とトレーニング総量の確保において適しており、
減量中でもハードにトレーニングされる方は
適量の糖質を確保する方が無難だと考えています。

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TOMOAKI

パーソナルトレーナーでFLEXER COACHINGのメインコーチ。ブログでは主にオンラインコーチング上で得た知見のシェアや減量(ダイエット)、筋肥大に関する記事を執筆しています。

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