2025.05.30
減量中にミールリプレイスメントってあり?

こんにちはTOMOAKIです。
減量においてエネルギー収支の適切な赤字を作るために
食事が非常に重要になります。
1日単位で食事を組み立てて
適切な摂取エネルギー量やPFCバランスに
していくことが重要ですが
仕事やライススタイル的に自炊するのが
難しい方も食事指導していると一定数おられます。
「朝だけプロテインに置き換えたい」
「忙しい日は冷凍弁当などで済ませたい」
という声はよく耳にします。
そんな中で食事の一部を置き換える
ミールリプレイスメントを活用することは
減量やダイエットにおいて有効なのか
たまに聞かれることがありますので
減量中にミールリプレイスメントが
ありかどうか考えていきたいと思います。
ミールリプレイスメントとは食事の置き換えという意味で
一般的には、タンパク質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルが含まれており、
パウダーを水に溶かして飲むシェイクタイプや、
バー(固形食)、レトルト食品タイプなどあります。
料理する手間が省けた便利な食事の代替品というイメージです。
ミールリプレイスメントに関する研究
こちらの研究では
「食事の一部を置き換える(ミールリプレイスメント)」という減量方法が、
通常の低エネルギー食(LED)と比べて本当に効果的か?
という点を検証したメタアナリシス研究です。
著者らは、2000年〜2020年の間に報告された
22件のランダム化比較試験(1,982名)を解析しました。
全体として、ミールリプレイスメントを取り入れた低エネルギー食(MR-LED)は、
通常の食品ベースのLEDよりも有意に体重減少効果が高いことが示されました。
さらに、1日の摂取エネルギーのうち60%以上をMRから得ていた群では、
中程度の効果量(g = 0.545)でより顕著な減量が観察されました。
また、非常に厳しい制限(超低エネルギー食)を除いた分析においても、
MRの有効性は一貫して認められました。
まとめ
今回のメタ分析ではMRを取り入れたことによる
摂取エネルギー量の変化などについては記載がないため
食べすぎていた人や食事に波がある人などが
MRから一定のカロリー、マクロ栄養素を規則的に摂ったことによる
食べ過ぎの防止や無駄な迷いなども減り
結果として摂取エネルギー量が抑えられたりしたのかなと考えます。
一方で、MRを多用する食事スタイル(パウダーや液体状のもの)は、
「咀嚼の減少」「満足感の低下」「栄養バランスの偏り」
といったリスクを伴うことも考えられます。
そのため全てが全てMRに頼るのではなく
あくまで食事の一部分や忙しい日限定で使うなどして
食事を組み立てるのが難しい場合に
活用することが望ましいのかなと思います。