ニーリングスクワット

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
ニーリングスクワットという種目をご存知でしょうか?
膝をついてスミスマシンなどで、
ヒンジ動作を行うような動作し
ヒップアップ目的らしいです。
(膝付ルーマニアンDLみたいな感じです。)
ちなみにニーリングとは膝立ちのことです。

この”ニーリングスクワット
よっぽど上手くやらない限りは
腰を怪我する種目と思ってください

ヒンジ動作を完璧に出来る人ならば、
怪我せずに出来るかもしれませんが、
ならスクデッドやれば?という種目のため、
なぜやるのか?なぜ作られたのか?
その辺りが個人的には謎です。

まずそもそもの話、
筋トレ、レジスタンストレーニングにおける負荷とは、
ダンベルの絶対重量などよりも、
まずは重力という物が存在するのです。

重力に抗うようにダンベルやバーベルを上げ、
そうする事でダンベルの絶対重量が負荷として、
筋肉に乗ってくることになります。
つまり、重力、動作の向き、筋肉の向きが
揃う事で筋肉へ負荷が乗ります。
ダンベルチェストプレスを例に出しましょう。
DCPはベンチに寝て、腕を上げ下げしていきます。
ダンベルを下ろすことで、筋肉が伸びていき、
ダンベルを上げていくことで、重力がかかりながら、
筋肉が収縮していきます。
重力と動作が基本的に同ベクトルにあるため、
この種目はいいですね。
ではニーリングスクワットは?
バーベルはもちろんのこと重量に従って下に行きます。
動作はというと、お尻を引いていくため、
重量に対して垂直とまでは言いませんが、横に動く形になります。
これでは、先程の負荷が乗るという動きは出来ていませんね

この種目において、適切に動作が出来る人はいるかもしれません。
ただ、それでもダメな理由は、ヒップアップといいつつ、
ヒップに刺激が入りにくく、大変効率の悪い種目になるためです。
まして、怪我のリスクもあるわけです。

そもそもニーリングスクワットは
トレーニング種目では無く、アクティベート種目。
鍛えるよりも動かすが目的です

ニーリングはリハビリにもありますよ。
トレーニング種目にするならば、
ケーブルやゴムバンドなどの、
張力という負荷をかけることで、
トレーニング種目にも変えることはできますが、
負荷が重力ならば、アクティベート種目です。

なぜ怪我するのか?

単純に腰椎伸展がしやすい、
もしくはする動きをするためです。
腰椎伸展状態で重量を持てば、
それは腰が痛くなります。


ちなみに私は出来ないです。
腰椎に嫌な負荷が乗る感じがあります。

足首を寝かせてやるのもNG。
バーベルの位置が前過ぎても後ろ過ぎてもNG。
重心の位置で使う筋肉は変わりますからね。
固いマットや地面で物理的に膝を抑えることもNG。
注意点はいくつもあるため、
それらを完璧に修正すれば出来ますが、
今回はそれを書くつもりはないです。
それだけトレーニング種目として、
やる必要がないと考えているためです。
時間対効果を求めない方には、
おすすめの種目になります。

まとめ

負荷というものを考えてみてください。
フリーウェイトだろうと、ケーブルだろうと、
重量が負荷になります。
それを前提に考えると、
この種目はやる意味が無くなってきます。
ただ、アクティベート種目としては
大変優秀な種目です。
実際、自分にもお客様にも使うことがあります。

この記事を書いた人

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。