女性競技者のコンテスト準備期間の追跡研究

こんにちはTOMOAKIです。
現在オンラインコーチング、
パーソナルで女性競技者を
数名指導させていただいております。

男性競技者の研究はこれまで
いくつかブログにて紹介しましたが
女性競技者に着目した研究は少なかったので
今日は女性を対象とした研究を
紹介していこうと思います。

被験者は一人(n=1)ですので、
選手の大会までの準備の一例として
捉えてください。

研究内容

本研究では、24歳の女性
フィジーク競技の準備をする際の
生理的・心理的な変化を追跡調査した。

参加者の詳しい情報はこちら

参加者は24歳の白人女性。
5 か月の研究開始時、参加者の身長は
171.5cm、体重は 67.4kg、
BF は 30.5% でした。

これまでの競技歴には、2 年前の
2 つの別々の競技会で 4 位と 5 位に
終わったことが含まれます。

参加者のトレーニング歴には、
週に 4 ~ 5 回のウェイトトレーニングを
5 年間続けていました。

参加者は、試験開始前の4週間、
炭水化物305g/日、タンパク質150g/日、
脂肪70g/日の食事を摂取し、
週2回、炭水化物415g/日、
タンパク質135g/日、脂肪60g/日の
多量摂取日を設け、
週平均2500kcalの試験開始準備としました。

1週間の食事は、
炭水化物/タンパク質/脂肪の
マクロ栄養素の比率が53%/23%/24%で
構成されていました。

コンテスト準備終了時、女性参加者は
炭水化物70g/日、タンパク質150g/日、
脂肪70g/日を摂取し、5日ごとに
炭水化物300g/日、タンパク質135g/日、
脂肪25g/日の高マクロ栄養素日を設けていました。

週平均は1日1460kcalで、
炭水化物/タンパク質/脂質の
マクロ栄養素比率は38%/40%/22%であった。

本研究は、長期的なコンテスト準備
取り組む女性フィジーク競技者の
生理的・心理的変化を記述するために実施された。

食事、体組成、血液検査、エネルギー消費、
気分、パフォーマンスについて、
コンテスト準備を通じて評価した。

結果、コンテスト準備期間中、
参加者は10.1kgの減量に成功し、
週単位の強い線形パターン(R2=0.97)を示した。

体脂肪は30.45%から15.85%に減少し、
無脂肪体重は維持された。
参加者の気分は、5ヶ月目まで
安定した
ままであったが、
観察された変動が発生し、
パフォーマンスが維持された。

結論、コンテストの準備は、
参加者の体脂肪を減少させることに成功し、
パフォーマンスと無脂肪量への影響は
最小限であった。

考察:テストステロン、コルチゾール、脂質、
エストラジオールについては、
体重減少による大きな変化は観察されなかった。
このデータは、減量期を長期化し、
週単位で最小限の変化を強調することで、
減量のネガティブな客観的マーカーを
遅らせたり予防したりできるという
過去の研究と一致している。

パフォーマンスの低下を最小限に抑えながら
大量の体脂肪を減らしたいアスリートにとって、
適度な運動と食事制限を伴う長期の
ダイエット期間は効果的なソリューションとなり得る。

まとめ

今回の研究で注目すべきは、
大会準備期間から最後の2ヶ月間まで、
参加者の気分は影響を受けなかったこと
です。

コンテスト準備期間中は
減量をしていても
ある閾値に達するまでは、
気分は影響を受けない
可能性
があることが示唆されました。

流石に最後の2ヶ月は
エネルギーと落ち着きが減少し、
疲れと緊張が増加していますが
減量初期はよくクライアントさんから
全然辛くなくて減量してる感ないんですが
大丈夫なんですか?
」と聞かれますが、
この辺が関係しているのかもしれません。

減量期を長期化させること
生理的・心理的な減量によるネガティブな
変化を抑えられるかもしれません。
やはりコンテストに向けた期間は
しっかり余裕を持って持って設けるとよいと思います。

過去記事:歩くスピードと消費エネルギー量

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TOMOAKI

2021年度JBBFジャパンオープンクラシックフィジーク168cm以下級準優勝など数多くのコンテストで優れた成績を残し続けており、2022年度から正式にmaison de FLEXER所属のパーソナルトレーナーとして指導中。KONDOやKAMEYAMAより常日頃から様々な知識を供給されそれを活かしてオンラインコーチングで月当たり約30名を指導している。