歩くスピードと消費エネルギー量

こんにちはTOMOAKIです。
今日は歩く速度による
消費エネルギー量や
除脂肪への影響
について
論文を元に紹介していきます。

ちなみに20分以上やらないと脂肪燃焼が
起きない的な話をたまに聞きますが、
それは間違いです。詳しくは↓

歩く、走る、それぞれの消費エネルギー量

まず同じ体重、同じ距離であれば
走るのと歩くので消費エネルギー量が違うのか?

以下の計算サイトを利用して
70kgで1kmの距離に対する徒歩
及びランニング
を算出しました。

徒歩:55kcal/km (4.0km/h)
ランニング:80kcal/km (8.3km/h)

運動強度が高い方が必要なエネルギー量は多いですね。

歩く速度による脂肪減少への影響

この研究では閉経後の女性において、
運動速度と運動量
(与えられた速度でのセッション時間)が、
全身脂肪および腹部脂肪の減少に
どのような影響を与えるかを確認し、
結果として、全身脂肪はすべての速度で減少し、
遅い歩行速度では減少がより速く、
明確で最初に大きくなりました。

運動量が低速で長い場合
高速で短い場合よりも
最初に全身脂肪が減少することがわかりました。

一方、腹部の皮下脂肪および内臓脂肪の損失は、
歩行速度に関係なく
、消費エネルギーの量によって
決定されることがわかりました。

時間効率としては今ひとつですが
全身脂肪の減少を考慮すると
長い時間かけて低速で歩いた方が
良さそうです。

脂肪燃焼ゾーンは最大心拍数の何%?

この研究の主な目的は、
脂肪燃焼ゾーンと有酸素ゾーンの
関係
を調べることでした。

36人の適度にフィットなランナー
(男性20人、女性16人)が
トレッドミルで最大運動負荷試験を行い、
最大脂肪酸化量(MFO)を決定しました。

有酸素ゾーンの下限は心拍数リザーブの50%、
上限は無酸素運動閾値とされました。

脂肪燃焼ゾーンの下限と上限は、
有酸素ゾーンに比べて有意に低かったが、
2つのゾーンには重なりがあり
脂肪酸化と有酸素フィットネスの
トレーニングは相互排他的ではなく、
同じトレーニングプログラムで
達成できることを示唆
しています。

最大脂肪酸化は、最大酸素摂取量(O2max)の
54.2%
で発生しました。

ただし、個人間の反応には大きなばらつきがあるため、
「脂肪燃焼」ゾーンとMFOを予測することはできず、
実験室での測定が必要であることを示唆しています。

実験室での測定ができない場合は、
MFOが最大心拍数の60.2%から80.0%の
にあることが合理的に確信できます。

実施回数が増えるほど消費量が落ちる可能性あり

こちらの研究では
10人のアマチュアランナーにおいて、
体重と距離単位あたりの走行にかかる
ネットエネルギーコスト(Cr)
トレッドミルでのCrは、
トレーニング回数が増えるにつれて減少し、
トレーニングに適応する効果が
あることも明らかになりました。

減量初期では結構疲れていた有酸素も
ある程度続けていくと
日に日に余裕になってきます。
適応して消費しているエネルギーが
落ちている可能性がありそうですね。

個人的な考えですが
有酸素の回数を重ね、減量を進めるにつれて
有酸素量や頻度を増やす、種類を変えるのは
適応して消費エネルギー量を減らさないために
有効かもしれません。

散歩→トレッドミル傾斜つき→バイクなど

まとめ

同じ時間でも、同じ距離でも
速度が早い方が消費エネルギー量を
稼げます。

しかし全身脂肪の減少を考慮すると
低速で長い時間の有酸素運動が
良さそうです。

上で紹介した実験より
除脂肪を最大化させるために
トレッドミルでの最大脂肪酸化量は
最大心拍数の60.2%から80.0%の間

設定してあげると良さそうです。

最大心拍数は、
最大心拍数=220-年齢」で
一般的に求めることができます。
高齢者の場合は、
「最大心拍数=207-(年齢×0.7)」
の式を用いる方法もあります。

30歳であれば220-30=190
最大脂肪酸化量は114~152(拍/分)
これくらいを目標にすると良さそうです。

以上

過去記事:マクロバランスの違いが長期ダイエットに与える影響

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TOMOAKI

2021年度JBBFジャパンオープンクラシックフィジーク168cm以下級準優勝など数多くのコンテストで優れた成績を残し続けており、2022年度から正式にmaison de FLEXER所属のパーソナルトレーナーとして指導中。KONDOやKAMEYAMAより常日頃から様々な知識を供給されそれを活かしてオンラインコーチングで月当たり約30名を指導している。