目を開くと意識があるとフォームが変わる?

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、意識的に目を開くことで起こる
胸郭への影響について考えてみようと思います。

目を開く

まず、目を開く、瞼を開ける筋肉は
上眼瞼挙筋、ミュラー筋、後頭前頭筋、
上直筋、下直筋ですかね。
と説明しても、今回直接的に
この筋肉が収縮して胸郭に対して、
影響するとかではないんですけどね。

ヒトの視界の確保には、
上方が見えない場合、
”顎上げ”をすることで眼球、瞼が上がらずとも
視界を確保することができます。

腱膜性眼瞼下垂症の人に出る頭位異常としても
この症状はあります。
”顎を上げる”この動作の時に
頭位はどうなっているかというと、
皆さんご存知でお嫌いな”上位頸椎の収縮”ですね。



筋トレなどで正面を見てトレーニングする機会はあると思います。
それこそスクワットなど立位の種目において
視線、頭位というのはかなり重要です。
スクワットにおいては過去にこのような論文も引用しています。
(過去記事:SQ時の頭部
基本的に頭位はニュートラルのポジションにしておくことで
トレーニングフォームの安定性は高くなります。


様々な種目におけるトレーニングフォームにおいて
胸郭としては胸椎伸展、相対的に肩甲骨下制が
安定しているフォームとしては多いです。
胸椎伸展の際の頭位、頸椎の位置としては、
わずかに前方に倒れます。
その位置での視線の正面・中心位は僅かに斜め下側になります。

この状態でただ、視線を正面に上げるぐらいの意識だと
瞼も上がっていない、けど視線は正面に向けたい。
となると前述の顎上げ、上位頸椎の収縮が入り、
肩甲骨下制がしにくくなってしまいます。


では比較画像を出します。


左は、ただ胸椎伸展だけをした状態。
右は目を開く意識を持ちながら胸椎伸展をした状態です。


比較すると分かりやすいですが、
頭位が違うことにより、胸椎伸展度合いに差が出ています。

このように目を開く意識を”する”か”しない”かで
胸郭に影響を与えることがあります。

過去記事にしている眼球運動と頸長筋の関連性。
過去記事:眼球運動との関連性について
こちらも理由はなってくるとは思いますが、
”瞼”の開き方次第で、視界をどう確保するか。
それによってヒトは身体をどう動かす。

なので、フォーム作りに更に瞼も意識してみると
完成度の高いフォームが作れるかもしれません。

これ目を開く、眉間に皺を作ることで、
後頭前頭筋で皮膚を引っ張る

背面側の皮膚に余裕が出来る

背面可動域の確保
という考えもできます。
皮膚の弛緩、収縮は関節可動域の増減にも関わるので
こちらも理屈としてはおかしくはないかなと思います。
皮膚運動学は詳しくないので間違っているかもしれませんが。

まとめ

頭位が変わると全身の筋肉の収縮具合が変わります。
機能解剖学的に骨の位置関係でもそうですし、
姿勢制御の関係で重心を保つために筋収縮に差もでます。
足底感覚の有無で完全に同じ骨格のヒトがいたとしても
フォームの作り方は変わります。
なので、理屈をどんなに考えても
100%正解の答えが分かりませんが、
理由はどうあれ様々な方法で
身体の状態は変えることが出来ます。

今回の、瞼もそうですが、
視線、頭位、指、足底などの末端部分まで含めて
フォーム作りはしていくものだと思います。
なので正解が正直分からないです。
何も分かんないです。

記事にしておいてなんですが、
私が持ってる本、この辺の眼球系の記載はないんですよ。
眼科系の本買えよって話なんですが、買ってないです。
なので書籍的な根拠よりも、
機能解剖学などからの考察的に思っておいてください。
間違ってるなと思ったときは修正記事出しますので、許してください。
ちなみに今回の理屈、なんかしっくりきてないので外れの可能性高めです。

過去おすすめ記事
・姿勢も顎関節へ影響を与える?

この記事を書いた人

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。