慢性非特異的腰痛の改善に対するライフスタイル介入の効果

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は慢性非特異的腰痛の改善に対するライフスタイル介入の効果についての
論文を引用していこうと思います。

論文

この系統的レビューとネットワークメタ解析の目的は、慢性非特異的腰痛(CNSLBP)に
罹患している人々において、どのような生活習慣への介入が
疼痛強度と機能障害のより良い改善につながるかを検討することであった。

20件の論文が質的分析に適していると判断され、
そのうち16件はRCTであったため、量的分析に含まれた。

システマティックレビューの結果も、メタアナリシスのさまざまな統計手法の結果も
同じ方向を示しているように思われる。

第一に、CNSLBP患者の疼痛強度を改善するために最も良い結果を示した介入は
認知療法と機能的運動プログラムの組み合わせ、すなわち、治療的運動、疼痛教育、
患者の自己管理戦略の促進を含む生活習慣と行動の変化を目的とした介入であり、
腰椎安定化運動とレジスタンス運動がこれに続くことが判明した。


第2に、機能的障害を改善するためには、機能的運動プログラムが最も効果的であり、
有酸素運動、標準治療(手技療法+一般的運動)がそれに続く。


第3に、CNSLBP患者に対する臨床診療で通常最も頻繁に
達成される目的の1つである、両アウトカムを同時に改善することに関しては、
機能的運動プログラム、次いで水中運動、有酸素運動が、最も良好な結果を得た介入
であった。

結論として、CNSLBPによる疼痛強度と機能障害の改善には、
認知的、行動的、身体的側面を含む生活習慣の改善を目的とした
多方面からの介入が最も効果的と思われるが、
1つの運動様式だけで
これらの側面をすべて強調できることや、1つの運動様式が
他の運動様式より優れていることは、まだ証明されていない。

さらに、これらの改善が長期にわたって持続するかどうかもまだわかっていない。
一方、フィードバック、動機づけ、フォローアップは、これらの介入における重要な要素であるように思われる。
しかし、今後の研究、特にマルチモーダル介入の長期的な有効性をより明確にするために、
十分にデザインされた縦断的研究が必要である。

まとめ

どの運動が優れているかなどの優劣では無く
どの運動にもいい側面があり、悪い・効果が弱いなどの側面を理解し
適切に使える事が理想ですね。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。