慢性腰痛患者の安定化運動の効果

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、慢性腰痛患者の痛み、機能性、運動恐怖症に対する、
対面指導、遠隔指導、指導なしのスタビライゼーション・エクササイズの効果についての
論文を引用していこうと思います。

論文

慢性腰痛症(CLBP)患者における
スタビライゼーション・エクササイズに対する様々な指導法の
有効性は未だ不明である。
この研究の目的はCLBP患者におけるスタビライゼーション・エクササイズの
監督下および非監督下の影響を評価すること。

66名の参加者を対面指導群、遠隔指導群、指導なし群に割り付けた。
すべての参加者が20~30分の運動プログラムを週3回、4週間受けた。
機能性、疼痛強度、運動恐怖症を4週間の前後に評価した。

結果として非監視群はすべての指標で改善したが、
遠隔指導群と対面指導群はともに検出可能な最小変化(MDC)を超える優れた機能性を達成した。
対面指導群は遠隔指導群よりも機能性が高く、臨床的に重要な最小差異(MCID)を上回った。
遠隔指導群と対面指導群では、非指導群と比較して疼痛強度が減少し、MCIDとMDCを上回った。

治療後の疼痛強度スコアの変化については、監視下群間で有意差は認められなかった。
対面指導群は、遠隔指導群および非指導群よりも
運動恐怖症の減少が大きかったが、MCIDおよびMDCを上回らなかった。
効果の大きさは、運動恐怖症における遠隔監視群と
非監視群の間の効果の大きさが小さかった以外は、
群内でも群間でも大きかった。

結論として、遠隔指導によるスタビライゼーション運動は
疼痛を緩和し機能性を高めるが、CLBP患者の機能性の改善と
運動恐怖症の軽減には、対面指導による運動の方がより効果的である可能性がある。

まとめ

動いていれば効果は出るけど対面指導の方が
効果ありますよって感じですね。
パーソナルでも起こることですが、
誰かが見てるから丁寧にやろうなどで
普段と大して変わらないフォームなのに
筋緊張時間の増加などでフォームがよく感じ
負荷が乗っている様な誤解。
結構あると思います。
対面でも指導者次第で悪くなることもあるので
人はしっかりと選ぶべきですね。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。