頭痛と感情障害の関係について

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、頭痛と感情障害の時間的双方向性関係についての
論文を引用していこうと思います。

論文

この前向き大規模集団ベース11年追跡調査の目的は、
Hospital Anxiety and Depression Scaleで測定される不安と抑うつが、
片頭痛と緊張型頭痛(TTH)の質問紙ベースの診断のリスク上昇と関連しているか、
また、これらの主要頭痛疾患が、不安と抑うつリスクの上昇と
関連しているかどうかを評価することでした。
先行研究を踏まえ、不安・抑うつと一次性頭痛障害の間には
双方向の関係が存在し、この関係は不安・TTHよりも
うつ病と片頭痛でそれぞれ強くなると仮定した。

本研究では、2006~2008年に実施された
第3回Trøndelag Health調査(HUNT3)のベースラインデータと、
2017~2019年に実施されたHUNT4調査のフォローアップデータを用いた。
両調査では、20歳以上のノルウェー東部都市部の全住民を対象に、
頭痛や不安・抑うつに関するQ2の質問を含む2種類の質問票で
多くの健康関連項目に回答し、体重と身長の測定を含む
臨床検査に参加してもらいました。

この大規模な集団ベースの研究では、
不安やうつ病と片頭痛やTTHとの間に双方向の関係があることがわかった。
不安については、TTHよりも確定的な片頭痛の方が
リスク比がやや高いことが確認された。
本研究では、片頭痛やTTHの患者さんにおいて、
うつ病のリスクが約30%上昇し、ベースライン時のうつ病が
片頭痛のリスクを2倍以上にすること、
一方、TTHのリスクは40%上昇することが明らかになりました。

これに伴い、ベースライン時にうつ病のない女性36,016人を
対象とした質問紙ベースの14年追跡調査では、
うつ病のリスクは、非片頭痛で1.4(1.3-1.6)、
前兆のある片頭痛で1.5(1.4-1.8)、
無症状片頭痛で1.4(1.3-1.6)、
過去片頭痛歴で1.6(1.4-1.8)だったと報告しました。

片頭痛は大うつ病のリスクを60%増加させ、
一方、大うつ病は片頭痛のリスクを40%増加させた。

結論として、この大規模な集団ベースの追跡調査において、
不安やうつ病と片頭痛やTTHとの間に双方向の関係があることがわかった。
この結果は、神経伝達物質、遺伝的基盤、環境要因に関連する
基礎的な病態生理学的メカニズムの共有を示し、
感情障害の効果的な管理は、片頭痛およびTTHの発生率を
低下させる可能性があり、その逆もまた然りである可能性がある。

まとめ

心理的影響は頭痛にも腰痛にもなったりします。
ストレスなしで過ごすことは不可能に近いので、
どう付き合うかを考えないといけないですね。
程よい運動もいいですし、
少量のお酒もいいかなと。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。