エネルギー収支の適切化の重要性と健康被害

KONDOです。

現在大会シーズンだからか
ひっそりとインキャなパーソナルジムを
運営している我々にも
減量の栄養指導を依頼してくださる方が
徐々に増えてきています。
中にはある程度の栄養素の知識を保有する者、
PRO選手の指導を仰いでいた者、
身近な選手の指導を仰いでいた者、
YoutubeやInstagramなどで独自で情報収集する者
などさまざまな背景があります。

その中で団体が異なるだけで
当人の体格は同じくらいであるのに
エネルギー摂取量やマクロの比率、
消費量目安が真逆なレベルで違い
違和感を覚えることが多々あります。
同じ背格好で同じようなカテゴリーでも
なぜこんなにも違うのか・・・
と疑問を持った次第です。

Instagramの質問コーナー時に
「エネルギー消費量が高まりすぎるデメリットは何ですか?」
と質問がちょうどきましたので
選手の減量方法に触れながら記述していきます。

エネルギー収支

これはもう周知の通りで体重減少するならば
エネルギー摂取量<エネルギー消費量の
エネルギー収支の構図になっていなければいけません

これは不変の事実であり変わることはありません

↑の記事にも記述してありますが
エネルギー収支のマイナス幅が大きすぎると
体重減少に歯止めがかかってしまう可能性が高まります

それはインスリンやテストステロン、
甲状腺ホルモンなどさまざまなホルモンの
分泌量が減少したり増加したりして
体重減少に歯止めをかけてしまうカラクリです。
生理学的な話になるのでもっと複雑で難しいので
こんな感じのイメージで良いかと思います。

しかしながらたまたまなのか
我々の元に指導を依頼してくださる方たちの
過去の減量方法を探ってみると
JBB○の選手は比較的しっかりと摂取量の
ベースラインを保ちつつ食べて動いての実践なのですが
FW○やSS○の選手は明らかに低エネルギー摂取量状態で
さらに過度なエネルギー消費を促す傾向
にありました。

当ジム内での統計的なデータです。

あくまで我々の元に指導を依頼してくださった方たちの
中での統計的な話になります。絶対ではありません。

計算上では
低エネルギー摂取量状態での活動量から算出して
人によっては1500〜2000kcalの
赤字収支となっている人も居ました
。(4名ほど)

女性は特にですが
FATの観点からその収支の場合は
さまざまな健康被害が出てくる
のは
明らかなのですが
それを知っていても尚実施する人が多く
指導者的な立場からすると辛い現状です。
実際クライアントさんの要望に
応えるべきでありますがポリシーに反します。
エネルギー収支が不適切な場合は
慢性的な浮腫や倦怠感、
睡眠障害や生殖機能への害は高まる一方
です。


この事実から推察すると
”過度なカタボリック”状態を無視して
筋肉もろとも”体重”という数字を
無理やりにでも落として絞る
というのが
もはや当たり前の世界になっている団体がある
という感じです。※当ジムの統計的には

「基礎代謝以下の摂取量が当たり前」
「女性が絞るってことは将来子ども作らない」
ってくらいの覚悟が居ると私は思ってます
みたいに言っている人も居るくらいなので
健康被害なんて知ったこっちゃない
って感じなようです。
↑こういった発言もあることからなのか
団体によっては絞りへの基準が
考え直されているといった話も耳にしましたが
真相はいかに・・・

こんな感じなヤバイ減量方法が当然となっていれば
上記記事の様に一般のお客さんに対して
独自理論や自分の成功体験だけ押し付けて
指導し健康被害をもたらしてしまっている
と考えれますし合点がいきますね。

ユーザーとナチュラル

この世界では切っても切り離せない、
むしろドラッグありきで
業界が成長してきた背景があるくらいです。
先日(つい最近かもしれないし1年前かも、内緒)
1サイクル30万円ほどで
通称”ステパーソナル”を指導していた方が
某団体のフィジークのチャンピオンになっていました。
感想としては「あ〜こういう人が普通に堂々と
チャンピオンになっちゃうんだねえ」が感想です。

といった感じでこういう人が表立って
何かしら影響力を持って
フィットネスが浸透拡散していく流れは
いつの時代も変わらずです。
とある団体のアイコン的存在の1人が
とんでもない規模のジムをオープンさせたりと
その影響力は比類なきものです。
そしてそんな彼らに憧れを抱いてしまう人も
少なくありません。めちゃくちゃ多いです。

そしてGHやテスト、その他諸々の
経口摂取のアナボリックホルモンや
筋肉注射のものまで
幅広くそして簡単に手に入る時代です。
安易に手を出す人も多くなってきました。
それをサイドビジネスとしている
ジムオーナーや選手もちょいちょい居るみたいです。
↑こんな話をしてくれた人は過去に何人もいます。

実際に喘息の薬など
普通の内科で処方される薬の中には
ドーピングに引っかかってしまう物があります。
それらは物によって生理学的に
パフォーマンスアップさせてしまうものだったり
体重減少を容易にさせるものだったり
浮腫などの水分排出を容易にさせるものだったり
本当に効果はそれぞれです。
実際のユーザーの方の話では
「実際何食べても太らん感じがある」と
発言されていましたので減量にも
かなりのアドバンテージを与えています。
アナボリックホルモンのレビュー欄とか覗いても
その圧倒的効果を支持する書かれ方多いですね。

亀山も何度か記事で触れていますが
ユーザーか否かでトレーニングのフォームや
それによる肥大効率までかなり異なります

ゆえにナチュラルがユーザーを真似しても
時間の無駄にしかなりません

という前提知識のもと
大会選手の体つきを見て、
オフシーズンの体つきを見て
色々思うところがあるのではないでしょうか。

そして肝数値や腎機能あたりに
かなりのダメージを受けている人、
無月経になっている人など
かなり多いようです。注意が必要ですね。

まとめ

団体やカテゴリーごとに
求められていることが異なりますので
大会に出られる選手は色々と考えた上で
望んで下さい。無理のないようにね。

そもそもドーピングをしている人の体内では
通常ではないわけですから
”一般的なエネルギー収支”ではないですね。

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