フォームローリングの比較研究

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回はフォームローリングの急性効果は動的ウォームアップ効果に
起因するかについての論文を引用していこうと思います。

論文

本研究の目的は、フォームローラー(FR)の
局所的効果(すなわち、股関節屈曲ROM)と
※ROM=関節可動域
遠隔効果(すなわち、背屈ROM)を、ハムストリングスを
ローリングするのと同じ動作を行うがフォームロールを
使用しないシャムローリング(SR)の効果と比較することであった。
SRによる筋活動誘発性チキソトロピック効果(筋収縮ストレスおよび発熱に関連)は、
対照条件と比較してFRと同様のROMの増加をもたらすという仮説が立てられた。

20名の参加者(男性=12名、年齢:25±4.29歳、
体重:82.07±9.28kg、身長:175.45±3.76cm、
女性=20±0.63歳、体重:74.87±9.23kg、身長:167.12±9.07cm)が
クロスオーバーデザインを考慮し、合計60回の
実験セッション(すなわち、参加者1名につき3回)を組み込んだ研究に参加した。

本研究の結果、4×45秒のFRにより、
ハムストリングスの受動的ROMおよび膝対壁テスト(KtW)が有意かつ大きく増加した。

しかし、SR条件においても、FRとSRの間に有意差はなく、
有意で大きな増大が認められた。
したがって、ROMの増加は、FR(フォームロールの圧力)だけに起因するものではない。
したがって、ハムストリングスにフォームローラーを使用しても、
ハムストリングスのFRに関連する動作を実行(模倣)するだけでは、
ROMのさらなる増加は得られません。

結論として、FRまたはSRの介入に対するハムストリングスの
受動的ROMの増加に有意差はなく(どちらの介入もROMの増加に有効であったが)、

一方、どちらの介入も能動的動的ROMテストおよび
弾道的ROMテストにおいて有意な柔軟性の増加を示さなかった。
したがって、急性のROM増加をFRのみに起因させるという
一般的な結論には疑問があるように思われる。

特に、列挙された適応と示唆された根本的なメカニズムは、
一般的にウォーミングアップ後に存在すると仮定できるためである。
その結果、Wiewelhoveら(2019)の「エビデンスは、回復ツールというよりもむしろ
ウォームアップ活動としてフォームローリングを広く使用することを正当化するようである」という声明は、
FRがSR条件と比較してさらなるROM増加を誘発しなかったことから、疑問視されるべきである。
FRとSRの違いを明らかにするためには、
基礎となるメカニズムの違い(筋/腱/筋腱の硬さ、痛みの知覚など)を調査するさらなる研究が必要である。

まとめ

理由はどうあれフォームローリングするメリットは
大きいので日常的に行えるなら行い続けたいですね。
筋トレで成長していける人というのは
基本的な種目をやり込むというのもそうですが
動ける身体をコンディショニングで作れている人です。
筋トレだけでは一定ライン以上の改善が見込めない部分がありますので。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。