注意集中戦略の筋力に対する急性および長期的効果

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は注意集中戦略の筋力に対する急性および長期的効果についての
論文を引用していこうと思います。

論文

このレビューは、次のことを調べるために実施した。
(a) 筋力に対するinternal focus(内的意識)とexternal focus(外的意識)の
両方に注意を向けることの急性効果。
(b) レジスタンストレーニング中に内的意識と外的意識のどちらを採用した場合の、筋力の向上に対する長期的な効果についてこのレビューではメタアナリシスを実施することを目的とした。

10の研究が含まれていました。

このメタ分析では、外的意識を採用した場合、筋力が急性的に増加することがわかった。
内的意識と外的意識によるトレーニングの筋力向上に対する効果を比較した主なメタ分析では、
有意差は認められなかった。
しかし、下半身の筋力向上のみを考慮したサブグループ分析では、
外的意識を向けたトレーニングの有意なプラスの効果が認められた。
まとめると、外的意識を利用することにより、筋力が急性的に増加することを示している。

長期的に適用した場合、外的意識を用いることで、レジスタンス・トレーニングによる
下半身の筋力向上も促進される可能性がある。

対象となった研究の1つにおいて、等速性膝関節伸展の前に以下のような
内的意識の手がかりを与えた 「最大筋力を発生させながら内側広背筋を収縮させる。このようなキューを提供すると、運動系が制約され、課題を完了するための1つの要素だけに集中することになるかもしれない。運動は多くの筋肉の統合によって達成されることが多いので、これはパフォーマンスの妨げになるかもしれない。拘束行為仮説は、外的な焦点の手がかりを与えることで、どの構成要素も省くことなく課題を遂行でき、最終的にパフォーマンスが向上する」可能性があることを示唆している
また、外側意識にすることで、以下のような結果が得られる可能性がある。
(a)より効果的な収縮戦略(すなわち、共活性化およびEMG振幅の減少)、および
(b)知覚される労力の評価の減少。
これらの要因はすべて、外的意識によるパフォーマンスの向上に寄与すると考えられている。

結論として内的意識の場合と比較して、外的意識の場合は筋力が急激に増加することがわかった。
内的意識と外的意識によるトレーニングの筋力向上に対する効果を比較した主なメタ分析では、
有意差はなかった。しかし、下半身の筋力向上のみを考慮したサブグループ分析では、
外的意識を向けたトレーニングの有意なプラスの効果が認められた。
まとめると、外的意識の集中を利用することで、筋力が急性的に増加することを示している。
長期的に適用した場合、外的意識の焦点を用いることで、レジスタンス・トレーニングによって
誘発される下半身の筋力の増加も促進される可能性がある。

まとめ

internal focusとexternal focus。
内部意識、外部意識、内的焦点、外的焦点など
訳し方が様々ではありますので普段使いの言葉でいいと思います。

この論文の結果はボディメイク系の効かせるトレーニーが重量伸びにくい原因を解説しています。
思考はシンプルにし、重さを持てるような種目は重量を意識し、
局所的に形を作りたい種目は重量ではなく刺激を入れる様な
内的意識で動作できるといいかなと思います。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。