むち打ち症後の舌について

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は、むち打ち症後の舌についての
論文を引用していこうと思います。

論文

むち打ち症の既往歴がある30歳の健康な男性患者が、
外傷の6ヵ月後に、嚥下時の激しい首の痛み(特に第一頸管C1-C3)と、
口を開けると痛みが増すため、口を開ける能力の低下を訴えた。
頸椎の動きはすべて制限されていたが、痛みはなかった。
外傷後に行われたX線検査では、ヘルニアやその他の重傷がないにもかかわらず、
生理的な頚椎の前弯が失われていることが確認されました。
脊椎関節症が認められましたが、椎骨の機能障害はありませんでした。

オステオパシーの評価後、舌の活動の異常な緊張が症状の
主な原因と考えられたため、舌に焦点を当てた2つのテクニックで
患者を治療することに決定した。

1週間に2回のオステオパシーセッションの後、
患者は痛みなく飲み込み、口を開けることができるようになった。
頚椎の動きは正常で、機能制限はなかった。


舌は局所的、全身的な役割を果たし、行動や体の健康に影響を与える。
ある研究では、むち打ち外傷は、後頭部筋膜領域の
機能障害を含むいくつかの健康問題や構造変化を引き起こし、
疼痛症候群をもたらすと報告している。
オステオパシーのテクニックを用いることで得られる痛みの軽減は、
おそらく筋膜システムの生理的な長さを回復し、
頸椎-後頭部のトリガーポイントの活動を抑え、
炎症状態を軽減した結果である。
さらに、今回報告された舌のオステオパシー治療による症状の改善は、
頸椎と舌骨部の筋膜と神経のつながりを考慮すれば説明できる。
これらの神経のつながりが手技によって改善されれば、症状も改善される。
むち打ち症の後、機械的な過敏性があり、
三叉神経反射による中枢性侵害受容経路の
過興奮があることが分かっている。
オステオパシー治療が受容器の機械反応を改善し、
痛みを引き起こす過興奮を抑制したと推測される。

まとめ

むち打ち症の症例報告みたいなものです。
むち打ちは何だかんだで痛み残る人がいるので、
首肩以外にもこの辺りも対応策にあるといいかもしれませんね。
むち打ちは痛みなくとも痛いと言って行く人もいますけど。

舌、顎、首のあたりは密接な関係があるので、
細かい部分ですが、全体的に見れる方が、
お客さんで何かあったときにいいですし、
何よりトレーニングフォームにも活かせます。
たしょうは。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。