マシンヒップアブダクションについて②

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
前回に続き、マシンヒップアブダクション(MHA)について
考察していこうと思います。

ここからは完全に私個人の独断と偏見祭りで
考えを述べていく事になりますので悪しからず。

マシンヒップアブダクションがヒップアップ種目としてどうかについて。
結論から先に述べますと、
基本的には不必要、レベルに応じて変わるけどと思っています。
初心者ならばスクワット、デッドリフトなどで負荷を稼ぎ、
プラスでやるぐらいならいいかなとは思います。
中上級者ですと、特に大会出る選手なら
MHAで動く一部分だけを鍛えるとかでありかなと思います

初心者はマシンからみたいな考えが
何故か浸透しているところがあるみたいですが、
基本的には初心者はマシンなどのピンポイント刺激よりも
コンパウンド種目などの重量が扱えて
大きく様々に鍛えれる種目の方が優先順位は高いです。

ただ、難しいところが筋トレ初心者が、
いきなりスクデッドをやるにしても怪我のリスクや
ジムによってはバーバル、プレート径などの環境要因で
限りなく難易度が高くなる事もあるので、
一概にMHAも否定しきれないところがあります。

ただ、一番いらないのと思うのが
パーソナルトレーニングでのMHAです。
時間の限られたパーソナルトレーニングにおいて、
ヒップアップを狙うならば相応の負荷を
短時間で稼がなければなりません。
その短時間での負荷を稼ぐと考えた時に
どう考えてもMHAは効率的な選択ではありません。

もちろん、やり方を学ぶ、追い込むなど
色々と目的があるので一概には言えませんが、
初心者対象のヒップアップを謳う
パーソナルトレーニングにおいては、
スクデッド後の+αならまだしも、
それをヒップアップのメインとなると正直意味が分からないです。
そもそもスクワット、デッドリフトなどの
基本種目が指導できないとなってくると
パーソナルトレーニングの必要性に疑問を抱かざるを得ないですけどね。

そういうジムがヒップアップ専門とか尻育とか美尻とか
謳ってるのを見ると近藤氏がネタにするためにリンクを送ってきます。

ちなみにですが、マシンではないヒップアブダクションは別です。
側臥位(横向きで寝る姿勢)にて行うヒップアブダクションは
中殿筋や大腿筋膜長筋のアクティベート、
小趾側の活性化のためには必要なのでアップで行ったりすれば、
スクデッドの効果を高めれるため、アリとは思います。

あくまでも直接的にヒップアップというよりは、
スクデッドの動きを良くし、間接的にヒップアップに
貢献するぐらいの感覚にはなりますが。


その点を見るとMHAはアップには不向きです。
中殿筋全体としてのアップは股関節中間位の方が望ましいので、
屈曲位になるマシンでは微妙になってなってしまいます。

結局、ヒップアップは重量種目が優先になってしまいますので、
MHAは”+αぐらいであってもいいかも”
”優先順位は低いから無しでもいいけど”ぐらいの
感じに思っています。


これが私個人としてのMHAに対する考えになります。
ヒップアップ=マシンのヒップアブダクションみたいな
安直な考えがあまり好きではないだけです。
私はこのような理由があって優先順位が低く不必要かな?と
思っているだけなので、
”いや、MHAもこういう理由があるから必要だよ”って
意見もありだと思っています。


というわけで少しおまけ的に個人的考えを足してみようと思います。
ここからは対象をかなり絞った話になるのですが、
女性のトレーニーの脚が異常に開く方々です。
男性にはほとんどいないの除外です。
トレーニングの際でも、脚が異常に開く方々いますが、
そこまでの可動域は股関節のハマりが浅い人、
臼蓋形成不全などの人だったりします。
これは筋肉の柔軟性というよりも
関節構造的に開いちゃうだけで、
可動域外なので、どこかしらを痛めるかもしれないです。
なので、広げれば広げれるだけいいというわけでは
無いと思っておいてください。

筋肉ごとに可動域というの基本的には決まっているので、
それよりもオーバーした動きは何かしらの
代償動作が入っていると思っておいてください。
寝て行うヒップアブダクションも90°ぐらい開いちゃう人とか、
ルーマニアンデッドリフトで股関節90°以上曲がっちゃう人とかですね。
対象筋の可動域内で広ければ広いだけいいならまだしも、
とにかく動く範囲が広ければ広いだけいいのではないということを
しっかりと念頭に置いておいてください。

そうすると適切な動きが分かるようになってくると思います。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。