非対称運動中の腹筋の筋電図活動の左右差

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は非対称運動中の腹筋の筋電図活動の
左右差についての論文を引用していこうと思います。

論文

本研究では、非対称腹筋運動時の腹直筋(RA)両側の
活動レベルを明らかにすることを目的とした。
サイドブリッジ(SB)は腹筋ひねり(SUT)や斜め足上げ(OLR)よりも
RAの活動レベルに大きな左右差を示すという仮説を立てた。
また、車輪付きプラットフォームを使用したSBでは、
プラットフォームを使用しないSBよりも下側のRAの活動レベルが高いという仮説も立てた。
本研究で得られた知見は、片側RAを対象とした
レジスタンス・エクササイズに新たな選択肢を提供する可能性がある。

19名の男子大学生スプリンター(年齢:20.3±1.3歳、
体重:65.4±5.5kg、身長:173.9±5.3cm、
100m走の自己ベスト記録: 11.30±0.40秒)が、
以下の2つの理由から本研究に採用された。
第一に、スプリンターは非アスリートに比べてRAサイズが大きいことが報告されている。
第二に、彼らは腹部を含む8つの部位で測定した皮膚肥厚がより薄い。
被験者の年齢は18歳から22歳であった。
14人のスプリンターは100~200mのスプリント種目のみを専門とし、
残りの5人のスプリンターは400mのスプリント種目を専門とした。

本研究の主な発見は、SB、肘でサイドブリッジロールアウト(SBE)、
足でサイドブリッジロールアウト(SBF)のコンセントリック相および
エキセントリック相において、RAのすべての部位のRMS-EMGが、
非動作側よりも動作側で高かったことである。

さらに、SB、SBE、SBFでは、両フェーズにおけるRAの
すべての部位のRMS-EMGの比が、SUTやOLRのそれよりも高かった。
これらの所見は、SBがSUTやOLRよりもRAの活動レベルに
大きな左右差を誘導するという最初の仮説を支持するものである。
さらに、動く側のRAのすべての部位のRMS-EMGは、
SBEおよびSBFの方がSBよりも、コンセントリック相および
エキセントリック相の両方で高いことがわかった。
この所見は、車輪付きプラットフォームを用いたSBでは、
装置を用いない場合よりもRAの片側の活動レベルが高くなることを必要とするという、
我々の第二の仮説を支持するものである。
これらの結果から、SBは、SUTやOLRと比較して、
RAの活動レベルに大きな左右差を誘発するレジスタンス運動であり、
SBに車輪付きプラットフォームを適用することは、
RAの片側を高度に活性化するのに有効なアプローチであることが示唆された。

結論として、本研究により、SB、SBE、SBFの
コンセントリック期およびエキセントリック期において、
RAのすべての部位のRMS-EMGが、非動作側よりも動作側で高いことが示された。
さらに、SB、SBE、SBFでは、両フェーズにおけるRAのすべての部位の
RMS-EMGの比率が、SUTやOLRのそれよりも高かった。
さらに、移動側のRAのすべての部位のRMS-EMGは、
コンセントリック相とエキセントリック相の両方において、
SBEとSBFの方がSBよりも高いことがわかった。
これらの結果から、SBは、SUTやOLRと比較して、
RAの活動レベルに大きな左右差を誘発するレジスタンス運動であり、
SBに車輪付きプラットフォームを適用することは、
RAの片側を高度に活性化するのに有効なアプローチであることが示唆された。

SB、SBE、SBFは、RAの筋サイズの左右差を減少させるのに役立つ可能性がある。

まとめ

種目ごとは原文に画像有るので
そちらを参照してください。

腹圧を掛けやすくする、柔軟性を改善していくなどには
腹筋の活性化は結構重要です。
しっかりとトレーニングに組み込んでいきましょう。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。