鼻呼吸と口呼吸の急性効果

みなさまこんにちは。
パーソナルトレーナーの亀山です。
今回は鼻呼吸と口呼吸における筋持久力に対するさまざまな呼吸法の
急性効果についての論文を引用していこうと思います。

論文

この研究ではレジスタンス運動における様々な呼吸法(鼻呼吸、口呼吸、鼻口呼吸)が
短期的な局所筋持久力パフォーマンスに及ぼす急性影響に関する情報が不足していることから、
現在の科学文献のギャップを解決するために、このオリジナル研究を実施することになった。

異なる呼吸法(NN-鼻から吸って口から吐く、NM-鼻から吸って口から吐く、MM-口から吸って口から吐く)が
筋持久力パフォーマンスに及ぼす急性効果を検証する無作為化実験を行った。
107名の身体活動的な大学生(男性68名、女性39名)が、様々な呼吸法(NN、NM、MM)を無作為の順序で用いて、
ベンチプレス試験プロトコル(男性は体重の60%(BP60)で、女性は体重の40%(BP40)で、
それぞれ失敗までの反復(RTF)を繰り返し行った。
心拍数(HR)、血中酸素飽和度(SpO2)、ボルグスケールによる自覚的労作(RPE)も測定した。
レジスタンス・トレーニング中の各被験者の通常の呼吸法を検出するために、
テスト・プロトコルと慣らしトレーニング中の観察後に行った簡単なアンケートが用いられた。

この研究により、従来のレジスタンス・トレーニングで使用されている反復の範囲では、
筋持久力のパフォーマンスにおいて口呼吸をする必要はないことが指摘された。

男女ともに、選択した呼吸法(NN、NM、MM)は、RTFにおいて同様の結果をもたらした。
SpO2とRPEは、呼吸条件によっても有意な影響を受けなかった。
唯一の有意差は、HRに関連して認められた。男性群では、NNはNMおよびMMと比較して、有意にHRを低下させた。
しかし、効果の大きさはわずかであり、女性群では差は認められなかった。
HRは最も安定した生理学的パラメータではなく、さまざまな交絡変数によって影響を受ける可能性がある。

本研究は、どの呼吸法がより効果的であるかは示していないが、
最も一般的に使用されている呼吸法(NM、MM)は、より健康的である可能性があり、
最小限にしか使用されていないNN呼吸法よりも効果的ではないことも指摘している。
口呼吸には否定的な関連があるため 、可能な限り鼻呼吸を行うことが望ましく、
その結果、多くの望ましくない病理学的現象に対して予防的に作用する。

結論として呼吸法(NN、NM、MM)は、筋持久力パフォーマンス、
運動後のSpO2やRPEに有意な影響を及ぼさず、HRには限られた影響しか及ぼさなかった。

まとめ

トレーニング中での影響はなくとも普段の呼吸法がどちらにあるかで
身体の状態は変わりトレーニングフォームに影響は与えます。
なので基本的には口呼吸有意で生活をしないように出来るといいですね。
花粉症とかにも鼻呼吸が対策になったりするので
鼻呼吸が自然と出来る状態を作れるといいかなと思います。

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KAMEYAMA

パーソナルトレーナー
NSCA-CPT

ボディメイクを目的に元々トレーニングしてきましたが2020年よりパワーリフティング競技者となるべく自身のスタイルが変わりました。指導内容は解剖学に適切に沿いながらレベルを問わず基礎基本を丁寧に、そして応用やパワーのテクニックを加えて指導します。ボディメイク指導が最も得意としていますが今後はパワーリフティングの指導もできるように精進します。